アキのKEIルポ “チーム・ケイ”活気にあふれる

 “チーム・ケイ”の面々の表情がとても明るい―。それが今大会、錦織の試合や練習を見て、富に感じることである。

 3回戦後にはマネジャー氏が、なじみの報道陣の顔を見るや「カモーン!」と大声で叫んだ。4回戦の勝利後には、理学療法士のオオハシが笑顔でVサインを掲げる。コーチのボッティーニに、伸び放題のひげ面を指し「圭が優勝したら、彼にそってもらったら?」と言うと、「それ良いアイデアだね!」とチャーミングな笑顔を返してくれた。

 選手が勝てばスタッフの機嫌も良いのも当然だが、今大会はいつにも増して、錦織の周囲に活気があふれているように感じる。チームを覆う明るさの訳は、今の錦織に必要な物を、周囲の人々が意識的に生み出している側面もあるようだ。

 けがから復帰後の錦織は、押し寄せるネガティブな感情に抗するため「なるべく自分を奮い立たせる」ことを心掛けてきたという。この夏は思うような結果が出なかったが、その時には「コーチたちが自信をつけてくれた」。ポジティブでいることは「チーム全体ですごく意識している」ことなのだと言う。

 その明るさは確かに、最初は意識的に醸成されたのだろう。だが4試合を終えた今では、ごく当たり前なものとして、錦織の周囲を満たしている。

 (フリーライター・内田暁)

2018年9月5日 無断転載禁止