高波にさらわれた親子 浜田のサーファーが人命救助

国府海水浴場で救助活動を振り返る渡辺改さん
 島根県浜田市下府町でサーフショップを経営する渡辺改さん(39)=浜田市国分町=が8月下旬に、近くの国府海水浴場で遊泳中に高波にさらわれた広島市の会社員男性(44)と小学校6年の男児(12)の親子をサーフィン仲間と2人で救助した。海岸から悲鳴が聞こえるとすぐに海に入り、サーフボードを巧みに操って現場に到着。サーフィンの技術を生かした迅速な対応が人命救助につながった。

 渡辺さんは8月26日に同海水浴場周辺で、サーフィン用品メーカーを招いたイベントを開いていた。午前10時40分ごろ、サーフィンをしようと駐車場で準備をしていたところ、悲鳴が聞こえ、約50メートル沖に人の頭が浮いているのが見えた。すぐにシャツを脱ぎ、ボードを手に海に入った。

 事故発生時、波はうねりも合わせると2メートルを超えるほど高く、サーフボードにうつぶせで体を乗せ、手で水をかく「パドリング」で現場にたどり着いた。親子は意識を失っており、渡辺さんは会社員の胸を右手で抱え、左手にサーフボードを持ち、立ち泳ぎで岸まで戻った。男児は仲間が引き上げた。

 岸では、神戸市在住の看護師女性が心臓マッサージを施し、会社員は海水を吐き出して意識が回復。男児も自然に意識が戻った。

 18歳ごろからサーフィンを始め、約20年のキャリアを持つ渡辺さんは「溺れている様子を見て、一刻も早く助けないといけないと必死だった」と振り返り、得意のサーフィンを生かした迅速な救出劇に「命があってよかった」と喜んだ。救助に貢献した渡辺さんら3人には8日、浜田海上保安部から感謝状が手渡される。

2018年9月6日 無断転載禁止