不昧の藩政改革 功績紹介 松江歴史館で企画展開幕

西島太郎学芸員(左)の解説に聞き入る来場者=松江市殿町、松江歴史館
 大名茶人と呼ばれる松江松平藩7代藩主・松平治郷(はるさと)(号・不昧(ふまい))の政治家としての功績をたどる企画展「松江藩主 松平治郷の藩政改革-御立派(おたては)の改革の成功」が7日、松江市殿町の松江歴史館で始まった。藩の財政収支簿などの資料70点が並び、来場者は政策や人となりに思いを巡らせている。11月4日まで。

 治郷は17歳で藩主になると先代の諸政策を反省し、家老の朝日郷保、恒重親子と共に「御立派の改革」と呼ばれる財政再建を実行。ハゼろうや薬用ニンジンの育成を成功に導いた。会場には藩主時代の財政収支簿「出入(でいり)捷覧(しょうらん)」を展示。その記録をグラフ化して、財政規模の4倍に膨らんでいた借金を半分近く減らした業績などを紹介している。

 美徳を備えることの大切さを説く1文字2メートル超四方の書「懐(かい)」「瑾(きん)」「握(あく)」「瑜(ゆ)」も目を引く。藩主就任直前の16歳で書いたとされ、当時の思いがうかがえる。治郷の指紋が残る花生(はないけ)を3Dプリンターで再現した展示品は、指の跡に手を重ねると、治郷と「握手」する感覚が味わえる。

 初日は同館の西島太郎学芸員(48)が展示解説を行い、約70人が聴講した。松江市浜乃木7丁目の高木勇さん(74)は「先代に対する反省があったからこそ、改革が成功したと分かった」と話した。

 観覧料は大人500円、小中学生250円。

2018年9月8日 無断転載禁止