特派員便り 新女王誕生 錦織の刺激に

会場内にある男女シングルスの歴代優勝者名が記されたボード。大坂なおみ選手の名前も刻まれ、いつの日か錦織圭選手も=ニューヨーク
 新女王が誕生すると、大観衆は温かく、大きな拍手で祝福した。全米オープン女子シングルス決勝で大坂なおみ選手が憧れのセリーナ・ウィリアムズ選手(米国)を下し、日本選手として男女を通じ、初の四大大会制覇を成し遂げた。日本選手の初挑戦から1世紀。新たな歴史がつくられる瞬間をスタジアムで見届け、心が震えた。

 現地では大坂選手が組み合わせに恵まれた上、上位シードが早々に敗れたこともあり、優勝の可能性が高いという声が上がっていた。完全アウェーの決勝は、判定を巡り、日本のスポーツでは考えられないような音量のブーイングが起きる中、終始落ち着いてプレー。松岡修造氏は「あの状況で最後までタフだった」と賛辞を惜しまなかった。

 優勝後の記者会見は約120席が埋まり、立ち見の記者も多数。涙ぐんだり、笑ったりする豊かな表情が印象的だった。

 今後、錦織圭選手が四大大会を制した際、「日本初」の冠が付かないのはいささか残念だが、この優勝が錦織選手の刺激になっているのは間違いない。期待の膨らむ2週間だった。

=おわり=

2018年9月11日 無断転載禁止