チャデモをチャダケに

 電動バイクで全国各地を旅するテレビ番組が人気だそう。バイクは1回の充電で20キロしか走れないため、電池切れになると民家や飲食店に駆け込んで充電を頼むシーンが多い。走行中断で構成にアクセントを付けたのがヒットの秘けつか▼バイクなら家のコンセントでできる充電は、電気自動車(EV)で移動途中となると専用の急速充電器を備えたスタンド頼み。国内には7千カ所余りまで普及してきたものの、3万カ所とされるガソリンスタンドに比べれば見劣りし、ガス欠ならぬ電欠に気をもむ状況が続く▼急速充電器をめぐり大きな動きがあった。大気汚染対策からEV普及に熱心な中国が日本と、次世代規格を共同開発することで合意した。世界シェアの9割を占めて、国際標準規格になる可能性もある▼世界一の市場への攻勢という自動車メーカーのメリットだけではない。開発を目指す規格は高出力で、充電時間は30~40分から10分に短縮。しかも1基で複数の車へ対応が可能というから、順番待ちも解消されそう▼難点だった電気補充の環境が整えば、ユーザー側のEVに対する意識も変わりそうだ。国は2年後に、やはり電気のみでも走行できるプラグインハイブリッド車を含めたEVの普及を100万台とするロードマップを描く▼急速充電器の日本独自の規格「チャデモ」には「充電中にお茶でも」との意味もある。お茶だけでは持て余し、食事と買い物もと言いたくなる今の待ち時間が縮まり「チャダケ」となる日は近いのか。(泰)

2018年9月13日 無断転載禁止