「万葉の里」に新シンボル 江津の住民有志 あずまや建設

建築作業が進むあずまやを見る住民有志たち(左側)
 万葉の歌人、柿本人麻呂の聖地とされる島根県江津市二宮町の住民有志が2日、地元の文化の継承や交流人口の拡大を目的に、同町神主地区にある展望スポットにあずまやを完成させた。同町内にある島根職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ島根)の協力を得て設計した趣のある建物で、「万葉の里」の新たなシンボルとしてアピールしていく。

 二宮町内の有志25人でつくる万葉ロマンの里・二宮(本藤逸雄代表)が企画した。同町は、柿本人麻呂が西暦700年代の初めに、石見の国の国司として中央から赴任した際にめとった依羅娘子(よさみのおとめ)の生誕の地とされ、2人が交わした数多くの愛の歌が残っている。町内にはゆかりの歌碑が二つ建立され、全国から万葉ファンが訪れている。

 あずまやは、依羅娘子が生まれたとされる場所を臨む展望スポットに建設した。ポリテクカレッジ島根の住居環境科の生徒らが設計した建物は縦と横が約2.3メートル、高さが2.8メートルで、地元で取れたヒノキを柱やはりに使用し、屋根には赤瓦をふいた。

 2日は、住民グループとポリテクカレッジ島根の学生の計約20人が、屋根部分の仕上げ作業を行って完成させた。今後、旅行で訪れた観光客や住民の休憩所などとして活用していく計画で、本藤代表(70)は「多くの人に二宮を訪れてもらい、歴史ロマンを感じるとともに、住民が地域への理解を深めるきっかけにしたい」と抱負を語った。

2018年10月3日 無断転載禁止