小泉八雲ら文豪の名作 お寺で朗読公演へ 江津・浄光寺

浄光寺での朗読公演に向けて稽古に励む田中康夫さん(右)とメンバーたち
 島根県の浜田、江津の両市で演劇活動を行うNPO法人「創作てんからっと」が11月3日、東京と栃木の劇団と共に、文豪の名作の朗読公演に挑戦する。会場は江津市千田町の浄光寺。檀家(だんか)の1人がNPOのメンバーだったことがきっかけで公演が決まった。静かな空気が流れる寺の中で、小泉八雲ら文豪や浜田市金城町出身の劇作家・島村抱月が残した作品を情緒たっぷりに読み上げる。

 朗読会は同NPOに加え、東京の劇団「水中散歩」、栃木県の朗読劇団「空飛ぶくじら企画」が共演。メンバーの多くが浜田高校演劇部の出身で、教員として同部の黄金時代を築いた石見郷土研究懇話会の岩町功会長(89)=浜田市殿町=も読み手の1人として出演する。

 浄光寺の檀家総代で、同NPOメンバーの田中康夫さん(64)=江津市二宮町=が、首都圏で流行する朗読劇を地元でも上演しようと考え、「夜の寺が雰囲気に一番合う」と浄光寺に会場の提供を申し込み、快諾を得た。

 公演では仏像を前に、小泉八雲の「守られた約束」など3作品、芥川龍之介「鼻」、太宰治「葉桜と魔笛」、金子みすゞ「星とたんぽぽ」を7人の演者が読み上げる。島村抱月が1910年と14年に記した「浜田港」「故郷の父」は、抱月が古里に触れた数少ない作品で、岩町さんが朗読を担当する。

 岩町さんは「浄光寺は、柱の位置がロンドンにあるグローブ座のようだ。没後100年を迎える抱月の良い追善供養にしたい」と稽古に取り組んでいる。

 公演は午後6時半開演、入場料は前売り1500円、当日1800円で、浄光寺と浜田市黒川町の石央文化ホールで取り扱う。

2018年10月30日 無断転載禁止