三瓶山北の原・前回植樹祭で植栽 クロマツ 伐採作業始まる

1971年に大田市で開かれた全国植樹祭で植栽されたクロマツを伐採する大田市森林組合の職員
 2020年全国植樹祭の会場となる島根県大田市三瓶町の三瓶山北の原で5日、1971年に同地での植樹祭で植えたクロマツの伐採作業が始まった。県が「循環型林業」を象徴する取り組みとして企画。木材は、今回の植樹祭の式典で天皇・皇后両陛下が着席される施設などに利用する。植樹祭で過去に植栽した木材を関連行事で再利用するのは全国初の取り組みという。

 三瓶山北の原で47年前に開かれた植樹祭では、県内外からの参加者1万5千人が、6ヘクタールの山麓に約2万本のクロマツを植えた。

 森林の伐採と利用、植栽の適度な循環を促進するために、県が提唱する循環型林業を全国に発信しようと、伐採した木の一部を利活用することを決めた。樹高約17メートルに育ったクロマツ1300本程度を12月中旬までに伐採し、跡地に新たに広葉樹を植栽して、さらなる循環につなげる。

 今回伐採したクロマツは製材や合板として、天皇・皇后両陛下が式典会場で臨席する「お野立所(のだてしょ)」をはじめ、植樹祭の関連施設に利用する。東京五輪・パラリンピックの選手村関連施設にも活用する計画があるという。

 5日は、大田市森林組合の担当者2人が安全に留意しながら、チェーンソーで慎重にクロマツを切り倒した。県全国植樹祭推進室の成相祐樹主任技師は、半世紀を経たクロマツの再活用に「循環型林業について、多くの人が考える契機となればいい」と期待を寄せた。

2018年11月6日 無断転載禁止