独特の手触り 伯州綿シャツ製作 境港の地域おこし協力隊員

境港市が特産化を目指す伯州綿を素材にシャツを製作した仲里心平さん
 鳥取県境港市が特産化を目指す伯州綿の栽培などに携わる、市の地域おこし協力隊員・仲里心平さん(35)が、得意の洋裁技術を生かし。伯州綿を素材にしたシャツを製作した。白と紺の無地、綿の木をデザインした白色の3種類。市は中村勝治市長に公務で着てもらうなどPR方法を検討する。

 伯州綿は境港、米子両市の弓浜半島で江戸時代に栽培が始まり、弾力性と保温性が高く、弓浜絣(がすり)の原料などとして重宝された。明治以降は輸入品に押され生産量が落ちたが、近年は栽培や商品開発に取り組む。

 仲里さんは横浜市出身。山梨県富士吉田市で化学繊維の生地を織る会社に勤めていたが、原料の生産から携わりたいと退職。2017年9月から協力隊員として栽培や伯州綿のPRイベントの企画・運営に携わっている。

 シャツは、東京の専門学校で洋裁、デザインを3年間学んだ経験から「伯州綿のシャツを着て独特の手触りを体全体で感じてほしい」と製作を発案。伯州綿を横糸に使った既存の「境港手拭(ぬぐい)」用の生地を使い、5月から製作を始めた。

 生地が小さく裁断や縫製は通常のシャツ製作より手間が掛かるが、これまでに半袖と長袖を含め計14着を仕上げた。今月上旬に市内で開いた伯州綿のPRイベントで展示したところ「高くてもいいから欲しい」と評判が良かったという。

 現状では量産が難しく、一般販売のハードルは高い。仲里さんは中村市長や、栽培を手伝う市民サポーターに着てもらうなどで、PRと伯州綿への愛着醸成に役立てたい考え。「清涼感があるざっくりとしたシャツ。ファンになってもらえるツールとして活用できれば」と話す。

2018年11月21日 無断転載禁止