西周賞に藤野氏(韓国・東義大) 津和野町創設 先見性論じ評価

西周賞を受賞した論文について解説する藤野真挙助教授
 島根県津和野町出身の啓蒙思想家・西周(1829~97年)の顕彰を目的に同町と同町教委が今年創設し、西周や明治維新期をテーマにした優れた論文を表彰する「西周賞」に、東義大(韓国)の藤野真挙助教授(36)=日本近代思想史=の作品が決まった。西周の先見性に触れた内容で、藤野助教授が1日、同町内であったシンポジウムで論文を解説した。

 藤野助教授は立命館大で日本史学を学び、同大で非常勤講師を務めていた際に、西周と近代思想史に関心を持った。論文では「人の持つ感情が法をつくる」として、国民を立法に関わらせることを主張し、江戸時代までとは異なる法理論を説いた西周の優れた先見性、分析力などを論じた。

 審査委員長を務める東京大名誉教授の樺山紘一氏が講評で「西周という人間や功績を新しい角度から提唱したもので、強い関心を抱いた」と評価した。

 藤野助教授はシンポジウムで、西周が西洋の法を参考に、人間の持つ「自己保存欲求」に着目した公平な法づくりを目指したと強調。「国をつくる上で、まず国民がどのような存在であるかを第一に考えている点が秀逸」と説いた。

 シンポジウムは、県立大の教員などでつくる県立大学西周研究会などが、03年から毎年開催している。

2018年12月2日 無断転載禁止

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