きらめく星 静かの海

静かの海の位置。*印はアポロ11号の着陸地点=2018年10月24日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
50年前、人類が月に初着陸

 アメリカの宇(う)宙(ちゅう)船(せん)アポロ11号によって、人類が初めて月に降(お)り立ったのは1969年のことでした。今年、2019年はそれからちょうど50年を迎(むか)えることから、アメリカをはじめ世界中で記念の催(もよお)しがあります。三(さん)瓶(べ)自然館サヒメルでも、今年の夏は月をテーマにした企(き)画(かく)展(てん)を開催(かいさい)し、月の石などを展(てん)示(じ)しますので楽しみにしてください。

 さて、アポロ11号は月のどのあたりに着いたのでしょうか。初めて月に着陸するわけですから、なるべく安全そうな場所が選ばれたということは想像(そうぞう)できると思います。

 月の地形には大きく分けて2種類あります。一つは海と呼(よ)ばれる地形です。日本では月の模(も)様(よう)はよく「ウサギの餅(もち)つき」だといいますが、そのウサギやうすのように見える黒っぽい部分が海です。地球の海のように水があるわけではなく、なだらかな平地になっています。一方、海以外の白っぽい部分は高地といいます。高地にはクレーターと呼ばれる大小のくぼみが多くあります。

 海と高地、どちらが安全に着陸できそうかといえば、もちろん起(き)伏(ふく)の少ない海です。海には場所ごとに名前が付いていて、人類が初めて到着(とうちゃく)し足(あし)跡(あと)を残したのは、静かの海という、名前までおだやかそうな所でした。そこはウサギの模様でいえば頭にあたる部分で、着陸地点は耳の付け根の近くです。

 静かの海は、上弦(じょうげん)の月の少し前から満月(まんげつ)過(す)ぎまで、今月でいえば13日から23日ごろまでよく見えますので、写真に示(しめ)した着陸地点を探(さが)してみてください。

 ところで、1972年のアポロ17号を最後に誰(だれ)も月に行っていませんが、近ごろは日本人が月に旅行する計画があるなど、再(ふたた)び月に注目が集まっています。みなさんの中にも将来(しょうらい)、月へ行って静かの海の歴史的なその場所を訪(たず)ねる人がいるかもしれませんね。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2019年1月9日 無断転載禁止

こども新聞