世事抄録 キャッチコピー

 地域のコミュニティセンターではわが町の良さを見つめ直してもらおうと、3年前から「ふるさと平田再発見」の作品を募集している。200字程度の「ショートストーリー」と「キャッチコピー」に、2018年からは川柳・短歌も加わった。

 今回は地元の平田高校の協力で、2年生154人がキャッチコピーと川柳・短歌で作品を寄せた。若い人たちが創作を通してふるさとを見つめ直してくれるのは未来への可能性を予感させる。

 キャッチコピーは、一言でいかに読み手の気持ちをつかむかが鍵となる。「見つめ直す」という点では、散歩の道すがら目にするお寺の門前に掲げられた一文も興味深い。キャッチコピーはそれぞれのお寺で工夫されており、思わず立ち止まってしまう時がある。

 仏教伝道協会がネットで投稿を呼びかけた「輝け!お寺の掲示板大賞2018」では、「あると思うな親と金 ないと思うな友と運」や「カタツムリどこで死んでも我が家かな 小林一茶」など秀逸な一文に出合う。

 最近一番印象に残ったのが、ネットでも話題を呼んだ岐阜県郡上市の願蓮寺が18年7月に張り出した一文。白紙には「おまえも死ぬぞ 釈尊」と書かれている。たった一言ながら、死は誰にも平等に訪れるという真理と今を真剣に生きよというメッセージが強烈なインパクトで迫ってくる。

(出雲市・呑舟)

2019年1月10日 無断転載禁止