300年前の和太鼓復活 鳥取・日南の大柄さん 地元芸能祭で演奏へ

修復中の和太鼓を前に「300年前の音を聴いてほしい」と話す大柄重人さん=鳥取県日南町三栄、大柄太鼓店
 300年以上前の江戸時代元禄期に作られ、兵庫県の民家の蔵に眠っていた和太鼓が、鳥取県日南町でよみがえる。寄贈を受けた和太鼓制作者の大柄重人さん(56)=鳥取県日南町三栄=が修復し、20日の町伝統芸能祭で自ら率いる太鼓団が演奏する。ここまで古い物は珍しいといい「300年前の太鼓の音を聴いてほしい」と、お披露目を心待ちにしている。

 通称「元禄太鼓」は制作年が「元禄10年」(1697年)と記してあり、兵庫県三田市で見つかった。所有者が昨年夏にテレビ番組で紹介された大柄さんを知り「活用してほしい」と寄贈を申し出た。大柄さんは「100年の和太鼓はざらにあるが、古くても200年くらいまで。300年は初めて見た」と話す。

 ケヤキの大木を筒切りにして中をくりぬいてあり、直径54センチ、高さ65センチ。金具はさび、皮はびょうで止めた端の一部を残すのみだった。昔の和太鼓は胴が薄く傷みやすいが、元禄太鼓は胴に厚みがあってしっかりしており、300年も残ったと考えられるという。往年の姿を極力生かすため、皮を張り替える程度の修復にとどめ、胴を削ったり着色したりはしない考えだ。

 伝統芸能祭(日南文化伝承の会主催)は20日午後1時半から同町霞の町総合文化センターで。大柄さん率いる奥日野源流太鼓と、ゲストに招く益田市匹見町の太鼓団「今福座」(今福優さん主宰)が元禄太鼓をたたく。このほか日南神楽神光社、多里かしらうち保存会など町内5団体が出演する。入場料500円。

2019年1月13日 無断転載禁止