紙上講演 女性活躍アドバイザリー 小安 美和氏

小安 美和氏
人生100年時代の生き方・働き方

  女性生かす勤務形態を

 山陰中央新報社の石見政経懇話会、石西政経懇話会の定例会が7、8の両日、浜田市と益田市であり、コンサルタント会社の経営者で女性活躍アドバイザリーの小安美和氏(47)が「人生100年時代の生き方・働き方」と題して講演した。人手不足を補う策として、企業は従前の価値観とは異なる勤務形態を導入し、女性の社会進出を促すべきだと説いた。要旨は次の通り。

 人生100年時代、30年先を予想したビジョンを作成する際、労働人口の推計は外れがない。浜田市、益田市ともに2045年には15~64歳の生産年齢人口は減る。企業は、若い社員だけでなく中堅がいなくなり、外国人の雇用を考えることになるだろう。ただ、外国人はいつか帰国するので労働力を維持できない。潜在的な労働力として、主婦や仕事をしていないシニアに注目すべきだ。

 彼女たちを起用するため多様な人材、働き方を組み合わせて生産性を高める「ワークイノベーション」を導入する動きがある。フルタイムの勤務が前提となるワーク・ライフ・バランスより進んだ取り組みだ。業務シフトと仕事を見直して細分化し、超時短勤務の「プチ勤務」を生み出す。短時間の勤務でも、やりがいを持つことができる工夫が企業側に必要だ。

 女性を雇用する企業では補助的な短時間作業を任せている事例が多いが、女性社員の能力を見ながら生かす必要がある。そうは言っても、女性を管理職に起用しようとすると、「そこまでやりたくない」と断るケースがよくある。背景に、日本は家事と育児に夫が関与しない割合が世界で一番高いことがある。女性が家事を担うことが合理的な時代は既に終わっている。

 上司が期待する意思を繰り返し伝えると、女性社員は自信を持つはずだ。一人の女性社員が前向きになると他の女性にも広がる。男女や年齢に関係なく、生き生きと働ける社会になってほしい。

2019年2月9日 無断転載禁止

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