事故恨むより防ぎたい 命の作文全国3席 田中丈さん(出雲・河南中)

警察庁長官賞の賞状を手にする田中丈さん(左)と江角弘道さん=出雲市神門町、河南中学校
 警察庁主催の「第8回命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクール」で、島根県出雲市立河南中学校3年の田中丈さん(15)の作品が、中学生の部で第3席の警察庁長官賞に選ばれた。飲酒運転の車による事故で次女を亡くした江角弘道さん(73)=出雲市斐川町神氷=の講演を聞いた感想を自身の交通事

 田中さんは小学5年時の冬に、家族が運転する車で正面衝突事故に遭った。雪が残った雲南市内の道路で対向車が夏用タイヤを使用しており、事故後も運転手から謝罪がなかったため、「常に殴りたいような気持ち」でいたという。

 しかし、昨年6月に学校で江角さんの講演を聞き、相手を恨み続けるよりも家族を大切にし、同様の事故が起きないように活動したいという考え方に一変。「『ありがとう』という言葉は生きている間にしか言えない。ならば、それを言わずにいるのはもったいないし、後悔する」とつづった。

 中学生の部には今回、全国から3万点以上の応募があり、洞察力や、命の大切さについて自身の考えを的確に表現できている点が評価されたという。

 田中さんは「周囲に何かしてもらったら、ありがとうと伝えていきたい」と話し、江角さんも「伝えたいことが伝わり、よかった。今後も講演活動を続けていきたい」と話した。

2019年3月16日 無断転載禁止

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