ペンと乳(34) 病気をもらう

 きれいごとでは済まない

 保育所デビューして、ここまでか!というくらい次々と病気にかかった。1カ月足らずで小児科も耳鼻科も常連になってしまった。

 最初は入園3日目。起床後にせき込み、生まれて初めて38度超えの発熱となった。「保育所に行き始めたら病気になる」と聞いていたが、こんなに早く!?と驚いた。明らかにぐったり元気のないわが子の姿を見るのは初めてで動揺した。

 その後も、胃腸炎や中耳炎、発疹が出るウイルス性の風邪や、風邪をこじらせたなんとか症候群などなど…。聞いたことのない病名が毎回出てきた。

 今でも思い出すのは職場復帰2週間目。日曜の深夜に子どもが高熱を出した。翌日は、なかなか取れなかった取材のアポが入っている日。「実家に預けるかぁ」なんて考えていたが、翌朝いつも以上に甘える子を見て「体調が悪い時ぐらい一緒にいてやらねば」と考えを改めた。相手におわびの電話を入れ、アポを取り直したのだが「この日は果たして行けるのだろうか」と新たな不安も浮かび始めた。

 熱のほかにも嘔吐(おうと)症状があり、これが大変。洗面器を近くに置いていたものの、タイミングが分からず失敗。着替えを何枚か用意して小児科に向かったが、移動中の車内での対策が万全でなく、結局汚してしまう。抱っこで移動中にもゲロゲロ…。しまった! 子の着替えはあっても自分の着替えまで用意していなかった。育児って、きれいごとでは済まないな…と汚れた服のまま診察を受けた。

 結局、「エンテロウイルス」というウイルスに感染していた。高熱が続き、自分と夫がそれぞれ1日ずつ休み、さらに実家と夫の実家の手伝いを受けて、1週間を何とか乗り切った。

 1歳を過ぎて、保育所を休むことが少なくなってはきたが、今も夜中に何度も子の額に手を当てては、熱がないことを確認するのが癖になってしまっている。

2019年3月16日 無断転載禁止