輝(き)らりキッズ 卒業高座 保護者ら笑いに包む

下級生 大喜利で感謝伝える

 青葉亭おすし 藤田 康佑(ふじた こうすけ)君

  高尾小(島根・奥出雲) にこにこ寄席

にこにこ寄席で落語を披露する藤田康佑君=島根県奥出雲町高尾、高尾小学校
 授(じゅ)業(ぎょう)の一(いっ)環(かん)で落語を学ぶ島根県奥(おく)出(いず)雲(も)町高(たか)尾(お)の高尾小学校で3月9日、卒業する6年生一人を送り出す「にこにこ寄(よ)席(せ)」が開かれました。総(そう)仕上げとして、卒業生の「青(あお)葉(ば)亭(てい)おすし」こと藤(ふじ)田(た)康(こう)佑(すけ)君(12)が高(こう)座(ざ)に上がり、得意の相撲(すもう)にちなんだ落語を披(ひ)露(ろう)すると、保(ほ)護(ご)者(しゃ)や町民らの笑いに包まれました。

 同校の児童は2013年度から落語を通じ、江(え)戸(ど)の文化に触(ふ)れながら表(ひょう)現(げん)力やコミュニケーション力を磨(みが)いています。

 藤田君は3年生から落語をしています。最初の公演は松江市内で約200人を前に行いました。頭が真っ白になるほど緊(きん)張(ちょう)しましたが、多くの笑いと拍(はく)手(しゅ)を浴(あ)び、すっかり魅(み)せられました。

 公(こう)演(えん)を重ねるうち、持ちネタは約20演(えん)目(もく)にもなりました。「覚えるのは大変だけど、笑ってもらえることがとても楽しい」と醍(だい)醐(ご)味(み)を語り、「記(き)憶(おく)力が付いたり、自分から人に話し掛(か)けたりすることができるようになった」と感(かん)謝(しゃ)しています。

 面(おも)白(しろ)くするための工(く)夫(ふう)も欠かしません。登場人物一人一人の声(こわ)音(ね)を変え、人物たちのやりとりに表(ひょう)情(じょう)を加えています。近年は声変わりしたこともあり、「力士」のどっしりとした力強い声が出せるようになったため、相撲の話が得意になりました。お年(とし)寄(よ)りの間で相撲は人気が高いため、好(こう)評(ひょう)です。

 3月9日の寄席でも「大安売り」と「半分垢(はんぶんあか)」を演じました。相撲で負け続ける力士とその知人のやりとりを語る「大安売り」では、「きょ~うこそは~負けられない~」「負けてばかりじゃないか!」と野太い力士の声とテンポよく指(し)摘(てき)する知人の声を巧(たく)みに使い分ける話芸で人々を魅(み)了(りょう)しました。

「おすしさん作文」に耳を傾ける藤田康佑君(左から3人目)=島根県奥出雲町高尾、高尾小学校
 藤田君を送り出す寄席ということで、1~4年生は面白い回答を競(きそ)い合う大(おお)喜(ぎ)利(り)で藤田君の芸名「おすし」を頭文字にした「おすしさん作文」を発表しました。時には笑いも取りつつ、スキーが上(じょう)手(ず)なことや面(めん)倒(どう)見(み)がよくてしっかりとしたリーダーだったことなど藤田君の個(こ)性(せい)や特(とく)徴(ちょう)を挙げながら感謝を伝えました。横に並(なら)んでいた藤田君もかみしめるようにうなづきながら聞きました。

 藤田君は落語を始めたとき、「こんなふうになりたい」と上級生を見本に芸を磨いてきました。寄席のリーダーになってからは、みんなのお手本になるように体の動かし方、声の出し方に気を配ってきました。そのことを思い出しながら、「これからは5年生を師(し)匠(しょう)とし、僕(ぼく)の念願のニューヨーク公演を実(じつ)現(げん)してほしい」とあいさつ。最後までユーモアたっぷりの語りで幕(まく)を下(お)ろしました。


プロフィル
【好きな教科】体育
【趣味(しゅみ)】走ること
【性格(せいかく)】真面目(まじめ)さとユーモアがある
【好きな食べ物】すし

2019年4月3日 無断転載禁止

こども新聞