教員よりユーチューバー

 新元号発表に統一地方選と、いつにも増して慌ただしい年度初めだったが、気付けば新学期もスタート。真新しいランドセルを背に小学校へ通う新入生のほほ笑ましい姿を見掛ける。ピカピカの1年生はどんな夢を持っているのだろう▼ランドセル素材の人工皮革を製造販売するクラレ(東京)が、将来就きたい職業を全国の新1年生4千人に聞いたところ、1位は男の子が「スポーツ選手」、女の子は「ケーキ屋・パン屋」だった。ともに調査開始以来21年連続でトップという。趣向の多様化が進む中で意外な気がする▼時代を反映した職業も登場している。男の子の12位に入ったのが動画投稿で広告収入を稼ぐ「ユーチューバー」。スマートフォンやタブレットを使いこなす子どもが増え、おもちゃやゲームを楽しく紹介するユーチューバーは憧れの存在になっている▼一方で子どもたちの学校での負担は増すばかりだ。来春から小学校で使う教科書の検定結果が公表され、ページ数は「脱ゆとり教育」で内容が大幅に増加した2009年度検定より22.8%増に。大判の教科書も多くなるという▼詰め込み教育の弊害に加え、教える側の負担増も気掛かり。働き方改革の時代に教員には質も量も充実が求められ、なり手不足が懸念される。男の子の就きたい職業で教員は年々減り、昨年初めてユーチューバーに抜かれた。教育現場の未来に雲がかかる。(健)

2019年4月15日 無断転載禁止