社会の流れに逆行する

 立夏を過ぎ、暦の上ではもう夏、汗ばむ陽気が続いている。大型連休中、家族で出雲市の県立浜山公園に足を延ばした。宍道湖沿いの国道431号で擦れ違う車は県外ナンバーが多く、公園も家族連れで混んでいた▼青空に子どもたちの歓声が響く公園を歩いて驚いたのは、規制テープが張られ、使用禁止となっている遊具の多さ。老朽化し、更新が財政難で進まない惨状を目の当たりにした。何とかならないものかと思いながら公園を後にした▼もう一つ驚いたことがあった。帰りに市内の大型スーパーに寄った。ファストフード店でポテトを買ってきた小学生の長男と長女が「おばあさんが働いている」。70歳は過ぎているであろう女性がレジでにこやかに接客していた。少子高齢化を背景に人手不足が続く現状を実感した▼日本社会は本格的な人口減少時代が到来。持続可能な社会をつくるには人工知能(AI)の活用が鍵を握るといわれる。仕方ないと思いつつ、いつしか人間がAIに支配される時代がきやしないかと危惧する▼AIはほどほどに、高齢者が働き手として生き生きと活躍する。公園も使えない遊具を思い切って撤去して、自然を満喫できるようにする。都会と同じものを求めるのではなく、あえて社会、世の中の流れに逆行し、違いを打ち出す。それが地方の田舎の良さで、「令和」の時代で生きる道につながると思う。(添)

2019年5月15日 無断転載禁止