レッツ連歌スペシャル(黒田 光)・5月30日付

(挿絵・Azu)
  スカートの裾ひるがえしつつ

連ドラの主役射止めたオーディション

                (松江)岩田 正之
 (…大女優の仲間入り?)

マドンナの自転車が行く通学路  (江津)江藤  清
 (…サラサラ髪を風になびかせ)

駆け出したガラスの靴のシンデレラ(浜田)三隅  彰
 (…ヒロインの代表)

お魚をくわえたドラ猫追っかけて (益田)石川アキオ
 (…裸足で駆けてく~♪)

スキップが出来てうれしいランドセル

                (雲南)安部 小春
 (…夢いっぱいの一年生)

選挙カー降りて走って頭下げ   (松江)澄川 克治
 (…がんばる女性候補)

老々の女同士でペアを組み    (美郷)源  瞳子
 (…フォークダンス?)

孫のような女講師にリードされ  (益田)可部 章二
 (…社交ダンス?)

おだやかなママと思えぬフラメンコ(出雲)野村たまえ
 (…あまりにも情熱的で)

バアちゃんも子供にかえる遊園地 (江津)花田 美昭
 (…いいね!)

もう一度青春してますお父さん  (出雲)岩本ひろこ
 (…墓前に報告)

サヨナラを背中で告げて立ち上がり(益田)石田 三章
 (…佳境に入るラブストーリー)

応援も最高潮の甲子園      (安来)根来 正幸
 (…真っ黒に日焼けしながら)

真っ白なハイソックスにスニーカー(飯南)塩田美代子
 (…さわやかすぎて眩しい~)

告白の返事も聞かず逃げ帰り   (出雲)栗田  枝
 (…青春真っただ中)

先生も授業終わってデート中   (出雲)吾郷 寿海
 (…髪をおろして化粧なおして)

白い脚見え隠れするスクーター  (松江)河本 幹子
 (…ドキッとしますね)

マリリンに胸ときめかす男たち  (出雲)櫛井 伸幸
 (…「七年目の浮気」?)

幸せの女神には無い後ろ髪    (川本)栂野  菊
 (…すぐに逃げてしまう)

大根にゴボウ人参ナス蓮根    (浜田)勇 之 祐
 (…もしかして脚のはなし?)

ひげ面が吹く郷愁のバグパイプ  (松江)田中 堂太
 (…確かにスカートです)

           ◇

 スカートをはいて颯爽(さっそう)としている女性って、年齢を問わずステキですよね。女性であることに自信をもって楽しく生きている感じがします。今回のスペシャルでは、そんな魅力的でかわいい女性たちの姿を、皆さん生き生きと表現してくださいました。まるでちょっとした美人画展を見ているようで、何だかワクワクしました。

 そんな中、異色だったのが、勇之祐さんの「大根ゴボウ」と、堂太さんの「郷愁のバグパイプ」。スカートからのぞく脚を、野菜で表現するという失礼極まりない発想と、「ひげ面」と「郷愁」という言葉から醸し出される、ちょっとくたびれたオジサンの雰囲気が、たまらなくおかしくて思わず笑ってしまいました。

 たとえ描こうとする対象がそれほど美しいものでなかったとしても、ストレートに言ってしまうと身もふたもないような事柄だったとしても、言葉ひとつで見え方が変わり、思いがけず味のある面白い句ができたりします。当たり前の言い回しだけでなく、同じ内容を表すのに、違った言い方、表現の仕方がないか探してみると楽しいかもしれませんよ。スカートも、「めくれる」のではなく「ひるがえる」のです。                (詩人)

2019年5月30日 無断転載禁止

こども新聞