仕事みてある記 お客さんに付きそい 乗馬の楽しさ教える

「お客さんに安全に乗ってもらい、馬の楽しさを分かってもらいたい」と語る乗馬インストラクターの近藤謙二さん=鳥取県大山町赤松、大山乗馬センター
乗馬インストラクター

 近藤(こんどう) 謙二(けんじ)さん(鳥取県大山町赤松)

 標高1729メートルの中国地方最(さい)高(こう)峰(ほう)・大(だい)山(せん)のふもとにある大山乗馬センター(鳥取県大山町赤(あか)松(まつ)、北(きた)垣(がき)和(かず)宏(ひろ)クラブ長)の乗馬インストラクター、近(こん)藤(どう)謙(けん)二(じ)さん(28)は、馬の魅(み)力(りょく)を一人でも多くの人に紹(しょう)介(かい)し乗馬愛好者を増(ふ)やそうと指(し)導(どう)に取り組んでいます。

 乗馬インストラクターの仕事は、クラブ会員や馬に乗ったことのない人たちに、馬に安全に乗るための技(ぎ)術(じゅつ)、乗馬の楽しみ方を教えることです。

 同センターには、競(けい)馬(ば)のレースに出ていた元競走馬33頭や、ポニー5頭にヤギ、ミニブタなど計47頭の動物がいます。

 年間約3万人が訪(おとず)れますが、7割(わり)の人は馬に乗ったことがないそうです。「初めての方は、馬の大きさに驚(おどろ)いたり、走りそうだと不安になったりする人が多いですが、馬はおとなしい草食動物で、安全にだれでも乗れますよ」と近藤さん。

 乗馬指導では、近藤さんたちスタッフが幼(おさな)い子や親子を乗せた馬の綱(つな)を持って場内を歩く「ひき馬」をしたり、自分も馬に乗ってお客さんが操(あやつ)る馬を先(せん)導(どう)して森の中を散歩したりします。

 馬の背(せ)中(なか)から見る景(け)色(しき)は格(かく)別(べつ)。「歩いている馬の上でバランスを取りながらの体(たい)操(そう)は体幹(たいかん)トレーニングにもなり、健康にいい」そうです。

 仕事は指導のほか、毎日午前6時と午後4時、9時のえさやり、馬の運動や調教と手入れ、厩(きゅう)舎(しゃ)のそうじ、馬(ば)具(ぐ)の点(てん)検(けん)などたくさんあります。馬の体の仕組みや、病気の医学知(ち)識(しき)も学び、けがの予(よ)防(ぼう)、応(おう)急(きゅう)処(しょ)置(ち)もします。

 馬との出会いは、大学に入ったとき「新しいことにチャレンジしよう」と、大学の馬(ば)術(じゅつ)部を見学したのがきっかけ。子どものころから動物好きで、馬のきれいな目やかわいさに「一目ぼれし、入部を決めました」。馬術競(きょう)技(ぎ)の現(げん)役(えき)選手でもある近藤さん。「馬と一日中一(いっ)緒(しょ)にいたい」と話します。

 卒業して同乗馬センターに勤(つと)め、乗馬インストラクターの資(し)格(かく)を取りました。乗馬体験した子どもに「将(しょう)来(らい)、先生みたいなインストラクターになりたい」と言われたときなどに、仕事の喜(よろこ)びを感じるとも。「これからもお客さんに安全に乗ってもらい、たくさんの人に馬の楽しさを分かってもらえるように」と、技術面だけでなく分かりやすくアドバイスできる会話術の上達を目指しています。

★メッセージ

 子どものうちにいろいろな所へ遊びに行ったり、友達と遊んだりしてほしいですね。今はテレビゲームやスマホのゲームなど部屋の中で遊ぶことが多いですが、外でいろいろな体験をすること、勉強をすることが人生を豊(ゆた)かにし、自分がなりたい仕事の選(せん)択(たく)肢(し)を増(ふ)やすことにつながると思います。

2019年6月5日 無断転載禁止

こども新聞