「99パーセントない」の真偽

 「99パーセントない」という言葉をどう受け止めればいいのか。「ほぼ100パーセント。疑う余地はない」と楽観する人もいれば「100パーセントでない限り信用できない」といぶかる人も多いだろう▼冒頭の言葉は、東京で先週あった講演会で、参院選に合わせた衆参同日選の可能性について問われた自民党の甘利明選挙対策委員長の発言で、筆者も聴講した。衆院解散は「あくまで首相の専権事項」としつつ、自らの感触と前置きし同日選の観測を打ち消した▼これに疑念を示したのが、入れ替わるように会場入りし、演壇に立った立憲民主党の長妻昭代表代行。甘利氏の発言を「怪しい」とした上で、改元にトランプ米大統領来日と続いた祝賀、歓迎ムードに乗じて「解散に打って出るのではないか」と警戒感を強めた▼3年前の参院選でも同様に同日選が取り沙汰され、事前準備に右往左往させられた。何しろ直近の同日選は中選挙区制時代の1986年。比例代表はなく、翌日開票だった。当時と比べて速報性が重視されている現代では即日開票が有力か。そうなれば混乱は必至で、自治体も要員確保に頭を痛めることになる▼週が明け、政府、与党内では安倍晋三首相が同日選を見送るとの見方が強まった。それでも一寸先は闇なのが政界。「99パーセントない」という言葉をうのみにせず、未知の選挙に備えて粛々と準備するしかない。(健)

2019年6月11日 無断転載禁止