山陰両県100人に聞きました 合区制度「知らない」2割強

 特定枠仕組みは7割

  50人見直し求める

 21日投開票の参院選で、山陰中央新報社が山陰両県内の有権者100人に合区をテーマとする調査を実施した。鳥取・島根合区選挙区(改選数1)で、合区制度を知らないと回答した人が2割強、新たに導入された「特定枠」の仕組みを知らないと答えた人が7割に上った。選挙区の広さや、制度の複雑さが理解を妨げる傾向がうかがえ、合区に対する疑問や見直しを求める声が目立った。

 調査は10~17日に実施。両県内在住の18~70歳以上を対象に対面方式で▽同選挙区の候補者の名前▽合区の仕組み▽特定枠の仕組み-の3項目をそれぞれ知っているかどうかと、制度の仕組みを説明した上で、合区や特定枠に対する意見を尋ねた。

 同選挙区には自民党現職の舞立昇治氏(43)、野党統一候補で無所属新人の中林佳子氏(73)、諸派新人の黒瀬信明氏(34)が立候補。100人のうち30人が全候補の名前を知っているとし、「2人知っている」と答えたのは38人、「1人知っている」は12人。「1人も知らない」は20人だった。

 2016年の前回選から導入された合区制度について23人が「知らない」と回答。対して「知っている」と答えた有権者に自由に意見を求めたところ、東西300キロを超え、離島を抱える地理的条件から、地域の実情を反映させにくいとの懸念が多く、50人が合区の見直し・解消を求めた。

 「元々の都道府県単位の選挙区が良い」「選挙への関心が薄れる」といった声が相次いだほか、「島根、鳥取で課題は異なる」など合区で地域性が考慮されない現状を問題視する考えも目立った。

 比例代表で得票数に関係なく優先的に当選できる「特定枠」を「知っている」と答えたのは30人にとどまった。「選挙活動ができないなら、どう山陰のために役立つのか分からない」「急に難しい制度にされてもと思う」といった疑問がある一方、「県代表として決まるから、各県1人が担保できる」と肯定的に捉える意見もあった。


 合区と特定枠 1票の格差を是正するため、県単位だった選挙区が、鳥取、島根、徳島、高知の4県は2016年参院選から「鳥取・島根」、「徳島・高知」の合区となった。候補の訴えを聞く機会の減少、候補が地域課題を吸い上げることが困難になる、ひいては投票率の低下につながるとの懸念がある。特定枠は合区の解消を断念する代わりに、自民党の主導で比例代表に導入された制度。各党が優先して当選させたい候補を決められる。候補は選挙事務所の設置や選挙カーの使用、ポスターの掲示、個人演説会の開催といった選挙活動ができない。参院選では、自民党島根県連青年局長の三浦靖氏(46)が特定枠の候補として出馬している。

2019年7月21日 無断転載禁止