松江出身の玉川さんNBAコーチに フェニックスサンズと契約

NBAのフェニックスサンズとコーチ契約した玉川康平さん=米アリゾナ州フェニックス、トーキングスティックリゾートアリーナ(玉川さん提供)
 松江市出身の玉川康平さん(29)=米アリゾナ州在住=が、米プロバスケットボールNBAのフェニックスサンズ(本拠地・アリゾナ州フェニックス)とコーチ契約した。選手としての挫折を乗り越え、チームを支える裏方の仕事に魅力を感じて渡米した玉川さんは「バスケの本場で選手の活躍を手助けしたい」と夢を膨らます。

 選手のストレスを管理する「スポーツサイエンティスト」と、適切な練習や食事を考える「アシスタントストレングスコーチ」として7月16日に契約した。

 兄の影響を受け10歳で競技を始めた。ポジションはシューティングガード。高い得点力を誇り、松江東高で主将を務め、卒業後は強豪・東海大に入学。Bチームの主力として活躍した。

 転機は3年時に訪れた。捻挫を繰り返していた足首が悲鳴を上げ、手術とリハビリで1年間を棒に振った。これまでのような動きは望めず「もうバスケができない」と退部を考えた。

 「他にできることを探そう」。東海大の陸川章コーチ(57)の言葉に救われた。スタッフとしての残留を決め、選手のために専門書を読みあさった。裏方として迎えた4年時、日本大学選手権(インカレ)で優勝。コートに立たずとも貢献できたのがうれしく、チームはさまざまな人々の力で強くなると実感した。

 視界が開け、コーチとして身を立てたいという新たな夢が定まった。スポーツ理論の本場米国への留学を決意。英語を独学で身に付け、2013年にジョージア大(ジョージア州)へ入学し、アメリカンフットボールや水泳などのトレーニング方法を吸収した。卒業後はオリンピックトレーニングセンター(コロラド州)で働きながら、健康管理やリハビリ支援に関する複数の資格を取得した。

 今年1月からは、スタンフォード大(カリフォルニア州)のバスケ専属スタッフとして選手を支援。幅広い知識、コミュニケーション力の高さが目に留まり、新しいコーチを必要としていたサンズから契約を打診する便りが届いた。

 松江東高バスケ部顧問として指導した永瀬嘉之さん(62)は「真面目で統率力があった。米国で経験を積んでほしい」と快挙を喜ぶ。

 サンズは04年に田臥勇太選手(38)=Bリーグ宇都宮=が所属した。18~19シーズンは西地区最下位だったが、平均年齢は24歳とNBAで最も若く、伸びしろがある。「NBAナンバーワンを決めるファイナルに進出するチームをつくりたい」。シーズンは10月に開幕。最高の舞台で、夢の一歩を踏み出す。

2019年8月9日 無断転載禁止

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