就職氷河期世代の逆襲

 「就職氷河期世代」という言葉を最近よく聞く。国が支援に力を入れ始めたからだ。1993年から2004年に卒業期を迎えた世代を指し、バブル崩壊後の就職難の影響を受けた。現在30代半ばから40代後半。第2次ベビーブームの団塊の世代ジュニアも含み、46歳の筆者も当てはまる▼国は20年度から3年間で650億円を投じ、企業助成金の拡充や専用相談窓口設置などに取り組む。不安定な就業環境のまま65歳以上になると、社会保障費が増大し、財政が悪化するとの危機感がある。自治体も呼応する。兵庫県宝塚市の氷河期世代を対象にした正規職員の中途採用試験は500倍を超す高倍率となった。鳥取県も中途採用を予定し、支援策を練る協議体を立ち上げる。島根県も一定期間の就労体験を支援する▼非正規で働かざるを得ず、自信を失い引きこもり状態になった人も少なくない。中高年となり、国の支援にも「なぜもっと早く手が打てなかったのか」との声も聞かれる▼正月、高校時代の同級生と集まった。山陰両県は人口減少が先んじて進む課題先進県。古里を守るために、われわれの世代が頑張らないといけない、との思いで一致した▼昭和、平成、令和の時代を過ごし、つらい経験をしたことは強みでもある。一人一人の力は小さいかもしれないが、結集すればきっと何かができる。格差社会の是正に向けて、逆襲の年にしたい。(添)

2020年2月15日 無断転載禁止