安来・足立美術館 1日、敷地内に「魯山人館」オープン

「そめつけ詩書花入」(中央)などの名品が並ぶ魯山人館=安来市古川町、足立美術館
 足立美術館(島根県安来市古川町、足立隆則館長)の敷地内に4月1日、幅広い芸術分野で活躍した北大路魯山人(1883~1959年)の作品専用の展示施設「魯山人館」がオープンする。同美術館の開館50周年記念事業の一つで、陶芸や書画、篆刻(てんこく)など常時約120点を並べてファンの拡大につなげる。

 魯山人は京都に生まれ、食器、花器、漆芸品などを手掛け、希代の美食家としても知られる。足立美術館は、創設者の故足立全康氏と隆則館長が魯山人作品を精力的に収集。最高峰作品の一つ「金襴(きんらん)手壷(でつぼ)」や刻字看板の代表作「淡海(たんかい)老鋪(ろうほ)」をはじめとする約400点を所蔵し、日本有数の規模と質を誇る。

 魯山人館は約450平方メートルの平屋で、外観はアカマツ林の中にたたずむ蔵をイメージ。室内(2部屋、計約300平方メートル)には、透明度の高いショーケースや作品の影が映りにくい特殊照明具など最新設備を導入し、自由奔放で多彩な魯山人の「美の世界」を堪能できる空間にした。展示品は季節ごとに入れ替える。

 魯山人館の開館に合わせ記念展「美の創造者 北大路魯山人」(4月1日~6月30日)を開催。晩年の書の大作「いろは屏風(びょうぶ)」や、魯山人の文字の美しさを堪能できる陶芸作品「そめつけ詩書花入(はないれ)」といった新収蔵品54点を含む名品を一堂に披露する。

 足立館長は「吟味に吟味を重ねて収集した作品を展示する。魯山人館が日本庭園や横山大観コレクションと並び美術館の新しい顔になるよう願っている」と期待を込めた。

 足立美術館は年中無休。入館料は一般2300円、大学生1800円、高校生千円、小中学生500円。

2020年3月31日 無断転載禁止