歴史的景観がお気に入り 倉吉を拠点にゲーム英訳

倉吉市に移住し、日本製テレビゲームソフトの英訳を手掛けるオク・メルビンさん
 アニメなど「ポップカルチャーのまち」を掲げる鳥取県倉吉市を拠点に、日本製テレビゲームソフトの英訳を請け負い、海外売り込みの一翼を担う米国出身の男性がいる。ゲーム好きが高じて東京のゲーム翻訳会社に務め、2011年に独立し、12年に妻の古里・倉吉へ。歴史的な景観を残す人口4万6千人の町を「住みやすく、アイデアがわく」と気に入っている。

 男性はオク・メルビンさん(38)=倉吉市中河原。高校、大学で日本語を学び、来日。英会話教師を経て、06年から2年間、県国際交流員として鳥取市で暮らし、妻と知り合った。好きなゲームに関わりながら語学力を生かせる職を求めて東京へ。ゲームの翻訳が正しいか確かめるテスターの仕事を経て、ゲーム翻訳会社に入った。

 独立、倉吉移住の動機は「人混みが好きじゃない。満員電車に乗りたくなかったから」。パソコンの性能や通信速度の向上、ネット通販の普及で、倉吉での暮らしに不便は感じていない。

 当初は1人で訳し、1作品当たり数カ月かかったが、現在は米国や英国、大阪など各地の仲間と手分けして大作も1カ月でこなす。日本はストーリー性のある作品が多いといい、キャラクターの性格も考えながら訳している。

 「ロマンシングサガ2」「同3」など、人気作品も手掛けた。和太鼓演奏やダンスを再現し、体を使う作品にも関心を寄せ「入り込める世界を作り出すのが日本のゲーム」とみる。

 ゲーム翻訳の仕事が忙しく、なかなか余力がないが「いつかはアニメの字幕や歌の翻訳に挑戦したい」と新たな夢も描く。

2020年4月8日 無断転載禁止