実習確保、工夫と苦慮 島根の専門学校、次々再開

パソコンでオンライン配信をしながら、学生と距離を置いて講義する教員=松江市東朝日町、松江総合ビジネスカレッジ
 新型コロナウイルスの影響は専門学校にも及んでいる。島根県内では、多くの学校が4月上旬から今月中旬まで休校措置を実施。順次、授業は再開しているが、今後の感染対策やカリキュラムの遅れ、実習の変更など、異例の対応に追われている。

 4月9日から休校措置を取った松江総合ビジネスカレッジ(松江市東朝日町)と山陰中央専門大学校(同)は今月15日から学年別に分散登校を始めた。6月から通常の授業にする。

 学生は教室に入る前に検温し、1人につき2メートル四方のスペースを確保した上で机と椅子を置いた。教員とも十分な間隔を保ち、不安から登校を控えている学生に向け、授業をオンラインで配信している。

 松江理容美容専門大学校(同市西津田2丁目)も11日からオンライン授業と分散登校を開始。登校は学年と学科別のほか、午前組と午後組を設定し、登校時間を区切ることにした。昼食での感染リスクと公共交通機関の混雑を避ける狙いがある。

 理学療法士などを育成するリハビリテーションカレッジ島根(浜田市三隅町古市場)は、今月中旬から遠隔授業と分散登校を段階的に実施し、21日から通常の登校に戻した。4年生は例年5月から病院での臨床実習が始まるが、医療機関の負担を軽減させるため、当面の間は学内での実習に切り替えることにした。

 遅れた授業について松江総合ビジネスカレッジと山陰中央専門大学校を運営する坪内学園は、授業時間を増やし、夏休みの短縮などを検討する。坪内学園の坪内浩一理事長(50)は「技術力を身に付けるには実習の積み重ねが欠かせない。学生のために対策を万全にしたい」と話した。

 各校とも授業料の減免は検討していないが、経済情勢を考慮して学費納付の分割や納期を延ばすといった対応策を考える学校もある。坪内学園はアルバイトがなくなった学生を支援しようと、アルバイトとして教室の机の移動や仕切り板の設置といった作業をする学生を募っている。

2020年5月23日 無断転載禁止