女子ログ 野生動物とのソーシャルディスタンス

 午前中、家で過ごしていると、町内放送で近所にクマが出没したという注意喚起のお知らせが流れた。住宅も車の通りも比較的ある場所だったので驚いた。天気もほどよく散歩にはちょうどよかったが、散歩を控えて家の中でのんびりと過ごすことにした。

 クマの他にもサルやイノシシが近所に出没したという放送がたまに流れることもある。そういうときはあまりご対面したくはないので外に出るのを控えたり、窓の戸締まりを注意するようにしている。

 以前、実家にいるときだった。外からフゴッ、フゴッと、何か聞いたことのない動物の鳴き声がした。窓からのぞくと、茶色の塊が大小二つ三つほど道路を歩いていた。目を凝らすと、それはイノシシの親子だった。家の中にいるのに恐れおののいて、腰が抜けて、体中がガクガク震えた覚えがある。

 野山によほど餌がなかったのだろうか。野生動物が人里をうろついているのは怖いが、なんだか気の毒に思えてもくる。

 のどかな田舎暮らしでは、街よりは人が少ない分、野生動物も身近に暮らしている。野生動物たちとのソーシャルディスタンス(社会的距離)を保ちつつ、お互いが穏やかに過ごせるように共生できたらいいんだろうなと思う。

(鳥取県大山町・茶ノ丸)

2020年6月1日 無断転載禁止