息をのむ日本美の王道 島根県美で幕開け

長谷川派「白菊図屏風」(右)など日本美術の逸品を鑑賞する来場者=松江市袖師町、島根県立美術館
 桃山から昭和までの日本絵画の名作を集めた企画展「東京富士美術館所蔵 日本美術の巨匠たち」(島根県立美術館、山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ、SPSしまね主催、東京富士美術館特別協力)が1日、新型コロナウイルス感染防止のための休館が明けた松江市袖師町の島根県立美術館で始まった。入場者数制限など感染予防策を講じた会場で、来場者が日本美の王道に浸った。

 国内外の絵画、版画、写真、彫刻など約3万点を収蔵する東京富士美術館(東京都八王子市)の日本美術コレクションからえりすぐりの57点を飾る。

 江戸期では、葛飾北斎(かつしかほくさい)や東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)などの浮世絵のほか、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)や円山(まるやま)応挙(おうきょ)、鈴木(すずき)其一(きいつ)ら個性が際立つ巨匠の作品が楽しめる。近代では、横山大観や菱田春草など新しい時代の表現に取り組んだ日本画の重鎮の作品が並び、約300年の日本美術史を体感できる。

 当初の会期は4月24日~6月1日だったが、新型コロナの感染防止のため、開幕を延期していた。作品を貸し出す東京富士美術館の協力を得て、会期を1日~7月5日に変更した。

 感染予防対策として中国5県以外の人やマスクを着けていない人、体温が37.5度以上ある人の入場を断るほか、展示会場への入場者を100人程度に限定。鑑賞時間を1時間程度にするよう入場者へ協力を呼び掛けるなど、「3密」回避を徹底する。

 島根県立美術館の椋木賢治学芸課長は「コロナ疲れもある昨今、名画に触れて少しでも気持ちを癒やしてほしい」と話した。

 期間中は無休。開館時間は午前10時~日没後30分。当日券一般千円、大学生600円、小中高校生300円。

2020年6月2日 無断転載禁止