邑南・矢上高女子バレー部 OG会寄贈、新ユニホームで紅白戦

新しいユニホームをOGや、元主将の田中陽美さん(右端)から受け継ぐ新主将の三上心菜さん(左から2人目)=島根県邑南町矢上、同校
 矢上高校(島根県邑南町矢上)の女子バレーボール部がユニホームを新調した。新型コロナウイルスの影響で、引退試合になるはずだった島根県総体がなくなった3年生4人の思い出をつくろうと、OG会が寄贈。新しいユニホームで、1、2年生12人を含む紅白戦が行われ、3年生ははつらつとしたプレーを見せ、笑顔で新チームに後を託した。

 ユニホームの新調は、コロナ禍で悔しい思いをした3年生の「引退」に合わせて顧問の保科宗玄教諭(27)が発案し、OG会や保護者などが協力。スクールカラーのえんじ色をベースにしたものになった。

 部員の多くは高校から競技を始めたメンバーで、県大会で8強入りしたことがないチームは、それでも「勝つことにこだわってやってきた」(保科教諭)。3月末から5月末までの部活動休止中も、無料通信アプリLINE(ライン)の画面の向こうとこちらで一緒にトレーニングを続け、緊張の糸をつないできた。

 「できることをやるしかなかった」。3年生で前主将の田中陽美さん(17)は苦しかった時期を振り返る。

 県総体中止が決まり、5月24日の活動再開後は「めちゃくちゃ悔しかった」(田中さん)という思いを切り替え、残された時間を惜しんで練習した。

 ユニホームは今月5日の3年生の練習最終日に間に合うように新調され、皆で袖を通した。「最後の試合」となった紅白戦で、部員たちに涙はなかった。

 田中さんは「最後に新しいユニホームで一緒に練習してきたメンバーと試合ができてうれしかった」と話し、笑顔で「後輩たちには後悔しないよう練習してほしい」とエール。2年生で新主将の三上心菜さん(16)は「先輩の思いを胸に、来年はこのユニホームでベスト8を取る」と誓った。

 OG会の土井祐子会長(50)は「これからも応援していきたい」と温かいまなざしで話した。

2020年6月16日 無断転載禁止