夏の検温、暑さが支障 自身で健康チェックや行動管理を

来院者の額に非接触型の体温計をかざし、体温を測る職員(左)=松江市玉湯町湯町、玉造病院
 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、来院者に対し非接触型体温計を使う医療機関に気温上昇の影響が出ている。夏の暑さで皮膚の表面温度が上がり、体調に問題がなくても「熱がある」と判断されてしまい、業務に支障が生じるとして検温をやめたケースもある。盛夏に向け、医療機関や大勢の人が集まる施設は、自身での健康チェックや行動管理を呼び掛ける。

 院内感染を引き金にした医療崩壊を懸念する病院の中には、赤外線センサーで皮膚の温度を測り、体温に予測換算する非接触型体温計を活用し、リスクを減らす動きがある。

 外来患者や面会者など1日約300人が訪れる済生会江津総合病院(島根県江津市江津町)は11日、玄関での検温を中断した。6月に入って夏日が続き、非接触型で37度以上ある人が1日30人程度に増えたためだ。4、5月は1日1人いるかいないかだった。

 37度以上の場合、脇の下に当てる接触式体温計で測り直してもらうが、大半は平熱だった。内部宏事務部長は「患者らが玄関で滞留するのを避けるため、感染状況が落ち着いてきたのも考えて決めた」と説明。11日から張り紙で、発熱や体調が良くない人は時間外の救急窓口に回るか、事前に連絡するよう求めている。

 非接触型体温計は額にかざすなど測定時間が短く、大人数のふるい分けに向く半面、大手体温計メーカー、オムロンヘルスケア(京都府)によると、外気温や発汗などで測定結果に影響が出る可能性があるという。

 玉造病院(松江市玉湯町湯町)は1日200~300人の来院者を非接触型で検温し、水際対策を徹底。石倉淳子看護師長は検温値の目立った上昇はないとしつつ「(支障が生じれば)機材の特性を考慮しながら接触型、非接触型を適切に使い分けたい」と話した。

 営業が本格化した集客施設も事情は似ている。島根県民会館(同市殿町)は6月にホールの使用を再開し、主催イベントなどで非接触型による検温を始めた。文化事業課の香原優主事は「まずは自宅で検温し、発熱や体調不良の場合は来館を控えてほしい」と訴えた。

2020年6月17日 無断転載禁止