島大生の6割が生活費不安 35人が退学や休学を検討

生活に困窮する学生の実態がアンケート調査で判明した島根大松江キャンパス=18日午後、松江市西川津町
 新型コロナウイルスの影響で困窮学生が出ているのを受け、島根大の教員有志が18日、学生の生活実態調査結果を発表した。生活費で6割、授業料納付は4割が「今後に不安」と回答。35人が退学もしくは休学を検討していた。教員は学生が経済、精神両面で追い詰められており「継続的な支援が必要だ」と訴えた。

 アンケートは5月25日から今月8日まで留学生と大学院生を含む松江キャンパス全学生(4833人)にネットで呼び掛け、2322人の回答があった。

 コロナが流行する以前と現在の経済状況を比較したところ「非常に悪化」「やや悪化」が全体の半数を占めた。同様にアルバイト収入も半数の学生に影響。特に「なくなった」が545人(23.5%)と高率だった。今後の生活費は「強い不安」「やや不安」が計1378人(59.4%)に上り、945人(40.8%)が授業料納付に何らかの不安を抱いていた。「退学を考える」が20人(0.9%)、「休学を考える」は15人(0.6%)だった。

 調査した法文学部の片岡佳美教授(社会学)は「結果を深刻に受け止めなければならない」と強調。同学部の関耕平教授(財政学)は「継続的な支援が必要だ。多くの学生が求めているが、今は限定的支援にとどまっている」とし、国による支援拡充を求めた。

 困窮学生を巡っては、生活苦の学生を伝える本紙記事を受け、読者から支援の申し出があったことから、山陰中央新報社は「新型コロナ学生支援金」を創設。今月11日まで募集し、島根大向けに301件、約1250万円が寄せられた。

 島根大は困窮学生に一時金3万円を支給する制度を設けている。原資に充てるため「島根大学支援基金」を活用し呼び掛けたところ、本社支援金と、直接の寄付を含め17日現在で731件、目標の3千万円を上回る約3050万円が集まった。大学は441人に支給している。

2020年6月19日 無断転載禁止