父の古里を元気に パティシエ一家、東京から移住

東京から大田市へ洋菓子店を移転オープンし、まちを元気にしようと張り切る福島泰成さん(左)、光治さん親子
 島根県大田市三瓶町出身の父と東京生まれの長男のパティシエ2人が、東京で米粉を使ったアレルギー対応のケーキが人気だった洋菓子店「お菓子工房きいちご」を、大田市内に移転オープンした。インターネットで全国から注文を取り、地方にも目を向けてもらいながら地域のにぎわいづくりに貢献したいと願い、決断した。

 父子2人は、福島泰成さん(74)と光治さん(37)。泰成さんは10代で上京して菓子職人として腕を磨き1992に東京都杉並区で独立。光治さんは兵庫県や神奈川県の洋菓子店で修業し、21歳から泰成さんと共に、店を切り盛りしてきた。

 新店舗を構えたのは大田市久手町の国道9号沿い。光治さんは、人口が減る一方、空き家や空き店舗が増える父の古里を何とか元気にしたいと、数年前から移住、移転を計画しており、今年3月、父ら家族の承諾も得て一家7人でついに移住。空き店舗を改修し、6月の開店にこぎ着けた。

 週4日(木、金、土、日曜)の営業。米粉は、泰成さんが生まれ育った三瓶産を使用し、食べられるインクとシートを使って写真を飾る「フォトケーキ」も売り。卵、乳製品不使用の洋菓子にも対応する。もともと店頭販売よりインターネット販売の売り上げが多く、光治さんは「場所は関係ない。どこでも仕事はできる」と自信を深める。

 泰成さんは「70歳を過ぎて、故郷で仕事ができることがうれしい」とし、光治さんは「自分たちのような働き方をする人が増えれば、大田も活気づく」と充実した表情で話した。

2020年7月15日 無断転載禁止