球児への声援、ボードに乗せて 島根県高校夏季野球

オリジナルの応援ボードを掲げ、試合を見守る安来高校の保護者=松江市上乃木10丁目、松江市営野球場
 高校球児の夏の戦いが、例年とは違う風景の中で行われている。新型コロナウイルスの影響で中止となった全国高校野球選手権島根大会の代替大会。感染防止のため、スタンドの保護者は大声での応援が禁止され、マスク姿で手作りボードを掲げるなど工夫をこらして後押しする。グラウンドでも例年は見られない30番台や40番台の背番号の選手が出場。さまざまな思いを胸に、特別な夏に挑んでいる。

 8月2日に準決勝を迎える島根県高校夏季野球大会。原則無観客で、入場は部員と教職員、3年生部員1人につき保護者2人までに限る。音の鳴る応援道具の持ち込みやメガホンの使用もできず、風物詩といえる吹奏楽部の応援はない。声援を送りたい気持ちを抑え、手拍子やタオルを回して応援する。

 26日に松江市上乃木10丁目の市営野球場であった安来-三刀屋の準々決勝。安来のスタンドでは保護者が「ナイスバッティング」「心ひとつに」などと書いたボードや手作りのポンポンを手に見守った。

 応援ボードは3回戦まではスケッチブックを使ったが、段ボールと模造紙で作り直した。1、2年生の保護者の協力で作った大きな横断幕も設置。遠藤美里さん(56)は「声を出せないので思いを文字と形で表したかった。会場に来られなかった保護者の分まで応援している」と話した。

 グラウンドでも制約がある。試合開始と終了時にホームベースを挟んで両校があいさつする際、声を出さないのも今大会ならではの特徴だ。

 1試合の出場選手を例年の20人から25人に増やし、3年生は全員を出場登録できるため、大きな背番号の選手も活躍する。大社高校の石飛守監督(41)は「いつもの年ならベンチ入りできない可能性がある選手が張り切って練習し、力を付けた。これまでは選手の可能性をこちらが制限していたのかもしれない」と振り返った。

2020年7月31日 無断転載禁止