届けたい、私たちの歌声 保護者に感謝の合同舞台へ練習

本番に向けて練習に励む出雲三中合唱部の部員たち=出雲市大塚町、出雲三中
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、合唱コンクールの中止が相次ぐ中、全国大会で「金賞」を目指し練習に取り組んできた島根県出雲市内の中学校2校の合唱部が手を取り合って10日に、保護者らに感謝の歌声を贈る舞台「混声合唱の集い」を計画している。大きな目標はなくなったものの、生徒たちは思い出に残る2020年のハーモニーを奏でようと練習に励んでいる。

 出雲三中(出雲市大塚町)と斐川西中(同市斐川町直江)の合唱部。共に混声合唱にも力を入れ、NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)、全日本合唱コンクールで受賞の実績がある。

 会場は同日、中止された全日本合唱コンクールの県予選を兼ねた県合唱コンクールがある予定だった出雲市民会館(同市塩冶有原町2丁目)大ホール。公演とせず、保護者や学校関係者らに限定して演奏する。

 両校の演奏総曲数は13曲で、前半は同声、後半は混声で披露。学校単位での演奏となり、フィナーレは両校3年生が合同で、東日本大震災被災地の福島県の中学校で生まれた合唱曲「群青」を歌い上げる。

 出雲三中は、臨時休校が明けて5月18日に練習を再開し、7月29日の放課後も練習に励んだ。ステージには1~3年生59人が出演。Nコン(自由曲)、全日本合唱コンクールで歌うため練習してきた「ここに海があって」などを披露し、うちNコンの課題曲「足跡」は斐川西も演奏する。

 「足跡」について3年生の矢田真咲部長(14)は「『辿(たど)った道に続く足跡全て美しく』という歌詞に心引かれる曲。よかったと言ってもらえる演奏を届けたい」と話し、顧問の吉川里美教諭も「新型コロナ禍でかなわなかったこともあった。今の思いを重ねて歌ってほしい」と願う。

 斐川西中は、54人が舞台に立ち、全日本合唱コンクールで歌うはずだった「古事記頌歌より『須佐之男~八俣(やまた)の大蛇(おろち)12』」などを披露する。3年の陰山寛子部長(14)は「今の自分たちにできる歌を100%の力で歌いきりたい」と意気込み、顧問の浜崎香子教諭は「歌う喜びを表現したい。中止になった県予選と同じ場所で同じ曲を歌えることに感謝している」と話している。

2020年8月2日 無断転載禁止