元祖ナポリタンの味再現 琴浦のカフェにレシピ伝授 

入江茂忠さんの「スパゲッティ・ナポリタン」を再現し、提供する西永智行さんとナポリタン
 スパゲティの定番「ナポリタン」の元祖となるホテルニューグランド(横浜市)の味が、鳥取県琴浦町赤碕のカフェで味わえる。考案者が同町出身だったのが縁で、調理師免許を持つ西永智行さん(35)=琴浦町山川=にレシピが伝授された。地元食材を使った伝統の一皿は人気を集めており、西永さんは「定番料理として根付かせる」と決意を新たにする。

 ナポリタンを考案したのは同ホテルの2代目総料理長、故・入江茂忠さん。終戦後、米軍将校たちが大量のスパゲティにケチャップを混ぜて食べていた様子にヒントを得て生み出した。

 元祖はケチャップを使わない。トマトの粗切り、ローリエ、タマネギなどを煮込んで作ったソースを使い、今でも人気メニューとして親しまれている。

 琴浦町は4月、入江さんの出身地でナポリタンを売り出し、まちおこしにつなげたいと同ホテルにレシピの提供を依頼。入江さんの弟子で5代目総料理長の宇佐神茂さん(68)の許可を得ることができ、町内で洋食店を開きたいと考えていた西永さんに渡った。

 西永さんは7月末から、「鳴り石カフェ」でチャレンジショップをスタート。30皿限定で提供を始めた。町内で農家を営む弟から仕入れたフルーツトマトをふんだんに使い、ローリエの爽やかな香りを合わせた老舗の味は、地域住民から高い評価を受ける。1時間で売り切れたこともあるという。

 宇佐神さんは「ニューグランドの味を鳥取で広めてもらいうれしい。まちおこしにつなげてほしい」と期待する。西永さんは「地元ゆかりの方が考えた大切な料理。責任を持って作りたい」と笑顔で話した。

 ナポリタンは700円で、毎週土曜午後6~9時。予約推奨。問い合わせは西永さん、電話090(6417)1410。

2020年8月21日 無断転載禁止