教室、冷房中でも窓全開 コロナと熱中症を同時予防

戸を開けたままエアコンを稼働させた教室で授業を受ける児童=松江市古志原4丁目、市立古志原小学校
 連日の猛暑でエアコンが必需品となる中、新型コロナウイルスの感染対策と熱中症を同時に予防することが学校現場の課題になっている。これまでエアコンは冷気を逃さないよう室内を密閉して使用してきたが、文部科学省や教育委員会が換気を推奨、各学校は戸や窓を開けながらエアコンを入れるという異例の対応で残暑をしのいでいる。

 松江市で最高気温が36.2度の猛暑日となった25日、市立古志原小学校(松江市古志原4丁目)の教室では、廊下側と教室側の戸と窓を全開にして授業が進んだ。高温の外気が入り込んでくるため、担任がエアコンの設定温度を通常より低めの26度に設定した。

 同校では、登校前の午前8時ごろに見回りを兼ねて教員が各教室の窓を開放。エアコンは原則、放課後まで稼働させる。宮森健次教頭(59)は「児童の健康状態の異常を見逃さないよう、普段以上に心がけたい」と強調する。4階建ての校舎は階ごとに体感温度が異なるため、エアコンの稼働や温度設定は、担任が生徒の様子と健康観察をもとに柔軟に対応しているという。

 島根、鳥取両県教委によると、猛暑に対応するため普通教室へのエアコン導入は近年急ピッチで進み、松江市内で来春に統合する1校を除き、公立小中学校には設置済みとなっている。

 涼しい環境での学習は実現した形だが、新型コロナを受けて文部科学省は学校向け衛生管理マニュアルで「エアコン使用時は換気が必要」と明記。島根県教委は5月、各市町村教委に対して授業中も換気するよう情報提供し、公立小中学校は、古志原小と同様の対策を取っているという。

 大手空調メーカーのダイキン工業(大阪市)によると、教室や仕事場といった広い空間で新型コロナの感染対策を取るには、1時間につき5分の換気を2回に分けて行うのが効果的という。エアコンはこまめに止めるより、稼働したままの方が電力消費は少なく、部屋の対角線上に位置する窓を空気の通り道として開放すると効率よく換気ができると呼び掛けている。

2020年8月28日 無断転載禁止