東京のシステム開発会社 米子に本社機能一部移転

インフォメーション・ディベロプメントが本社機能の一部を移転する山陰事業部でシステム開発にあたる従業員=米子市角盤町2丁目
 新型コロナウイルス感染拡大を受けた事業継続体制の構築に向け、システム開発などのインフォメーション・ディベロプメント(ID、東京都)が本社機能の一部を、鳥取県米子市の拠点に移転することを決めた。首都圏からの転入などにより、米子の人員を5年間で50人規模まで拡大させ、東京一極集中のリスク分散を進める。

 東京本社のほか、国内7拠点を展開する中、感染や災害リスクの低さなどを考慮し、米子市を選んだ。島根、鳥取両県によると、新型コロナの流行に伴い、両県内への本社機能の移転を決めたのは初めてという。

 計画では、システム開発の拠点で同市角盤町2丁目のビル内に入居している山陰事業部を拡張。本社のみが担ってきた総務、購買、営業事務といった管理部門に加え、顧客システムを遠隔で運用、監視するクラウドセンターの業務の一部を10月から段階的に移す。

 これに伴い、現在11人体制の山陰事業部は、5年間で首都圏からの転入者と新規雇用で40人を増員。将来的には、さらに60人の上乗せを視野に入れている。

 鳥取県は県企業立地事業助成条例に基づき、拡張に伴う事業所の賃借料を支援する見通し。

 同社は新型コロナの感染拡大を機に従業員の働き方改革、オフィスの見直し、国内外拠点を活用した業務改革に着手した。本社業務の分散化はその一環で、緊急事態宣言の発令により移動の制限が求められた場合などに柔軟な対応がとれるようにする。同様にテレワークの活用などで地方へ移転する企業の動きは広がりつつある。

 同社は東証1部上場のIDホールディングス(同)の中核事業会社で、1969年設立。米子市の拠点は2012年に開設した。従業員は約1400人、2020年3月期の連結売上高は263億7700万円となっている。同ホールディングスの舩越真樹社長は鳥取県大山町出身。

2020年9月2日 無断転載禁止