歌声で宿泊客おもてなし 米子「皆生菊乃家」の柴野社長

「皆生菊乃家」で開くライブで皆生の海をテーマにしたオリジナル曲「ハローアゲイン」を歌う柴野憲史社長
 新型コロナウイルスの影響で観光客が減少する中、鳥取県米子市の皆生温泉の「皆生菊乃家」の柴野憲史社長(69)が、音楽で宿泊客らを楽しませ続けている。18年にわたり週末に旅館でライブを続け得意の歌を披露。「皆生の森進一」として知られる。9月には自身を育んだ皆生の海を題材にしたCDが完成。都会地でもマイクを握り温泉街をPRしており、今年で開発100年を迎えた皆生温泉のにぎわい復活を目指す。

 柴野社長は関西学院大学時代にギターにはまり、お客さんに楽しんでもらおうと2002年から週末や連休にライブを開く。ギターとハーモニー担当の相棒・浅井貞雄さん(64)とフォークソングを中心に披露。森進一の顔マネでの「襟裳岬」がおはこで、時には東京や大阪でのイベントでも歌う。

 皆生温泉旅館組合の組合長を務めた経験があり、温泉への愛着から「古希と皆生温泉100周年を記念したオリジナル曲を作ろう」と一念発起。境港市観光協会の妖怪レーベルの協力を得て米子市の歌手・石田光輝さんに作曲を依頼し、ポップバラード調の「ハローアゲイン」「海と話そう」の2曲入りCDを完成させた。

 12日夜には、飛沫(ひまつ)防止用のビニールを設けるなど感染防止策を施しライブを行い、「糸」や「海岸通り」などの名曲を披露。歌や人との出会い、海への感謝の気持ちを織り込んだ「ハローアゲイン」では、♪いつも見つめる おだやかな皆生の海へ♪などと伸びやかな声を響かせ、宿泊客から大きな拍手を受けた。

 コロナ禍の影響は今も温泉街に残り、皆生菊乃家も8月の宿泊客は前年比2割減。芝野社長は「皆生の海はわれわれの財産。コロナの前の日常が再び来る日を願い歌い続けたい」と話す。海辺の温泉郷を訪れる人への感謝の気持ちを胸にステージに立ち続けるつもりだ。

 CDは千円で皆生菊乃家で購入できる。問い合わせは皆生菊乃家、電話0859(22)6560。

2020年9月15日 無断転載禁止