医師が地元小学生と観察したビオトープの記録写真集出版

出来上がった本を手にする嘉村正徳代表サポーター=出雲市上島町
 斐伊川沿いにある島根県出雲市上津地区の里山の生態系を紹介した記録写真集『それゆけ上津探検隊-ビオトープ「カエルランド」の巻-』(今井出版)を地元医師が執筆した。モリアオガエル、サワガニなどが息づく自然で、主役の子どもたちや活動を支える地域住民が18年間観察を続けた成果が詰まっている。

 「上津探検隊」は、地元で内科診療所を運営している嘉村正徳さん(58)=出雲市上島町=と子どもたちが2002年にホタル観察を始めたのをきっかけに、活動が定例化した。

 「カエルランド」は、地権者の協力で稗原地区との境にある高瀬山の麓に作った。モリアオガエルやトノサマガエルなどの生き物がすみ、レンゲ草などが花を咲かせ、子どもたちがカエル釣り、カブトムシの幼虫の育成や落ち葉の滑り台などの遊びを通じて自然の豊かさを学んでいる。

 記録は、来年でカエルランドが完成してから15年の節目になることから、代表サポーターの嘉村さんがまとめた。子どもたちの遊ぶ様子、近年、都市部では見る機会が減ったオタマジャクシの群れや、サンインサンショウウオの卵などの写真を使って、これまでの軌跡を紹介している。

 探検隊を結成した時の子どもたちは30歳前後になっており、嘉村さんは「ここで育った子どもが将来、自然の大切さを回りに伝え、それぞれ住む地域でカエルランドのような場所を作ってくれたらうれしい」と話した。

 オールカラー48ページ、1650円で出雲、松江両市の書店で販売する予定。

2020年9月22日 無断転載禁止