島根県立大防犯サークル、コロナ禍で存続危うし

浜田市内をパトロールするSCOTのメンバー。新型コロナウイルスの影響で新入部員の確保に頭を悩ませる=2019年10月撮影
 2009年10月の島根県立大生殺害事件を機に結成した、県立大浜田キャンパス(浜田市野原町)の防犯サークルSCOT(スコット)が新入部員不足に直面している。例年、勧誘の場になっている4月の新入生歓迎会が新型コロナウイルスの影響で中止になったのが理由。その上オンラインでの講義が続いて応募がなく、半年たっても新入部員はゼロ。将来的な部の存続が危ぶまれる事態になっている。

 「部員が集められていないのは痛い。このままでは部の存続が心配だ」。院内誠春代表(21)=3年=が、残念そうに話した。2月に掲げた新入部員10人の目標には遠く及ばない。

 SCOTは、女子学生が痛ましい事件の被害者となったことを受け、当時の学生有志が11年5月に結成した。近年は新入生歓迎会で活動を説明し、18年に8人、19年に10人と順調に新入部員を確保。2グループに分かれてパトロールを実施し、犯罪防止の勉強会に参加するなど活動の幅が広がっていた。

 降って湧いたような新型コロナ禍で、新入部員の確保は窮地に陥った。歓迎会での説明ができないため、特殊な活動内容を理解してもらうのも大変だ。「野球やサッカーと違いイメージしづらい。対面で説明しないと理解しにくい」と院内代表。

 講義がオンラインのため、キャンパスに姿を見せる新入生も少なく、体験入部も難しかった。10月にサークル活動の規制が緩和されたのを受け、部員の口コミによる勧誘を中心に、部員募集に励む考えだ。

 事件から11年を迎える26日には、キャンドルをともして追悼する「はまだ灯(ともし)」が行われる。感染防止のため、時間短縮し、参加者も制限。キャンドルも約150個に減らし、会場の様子をSNS(会員制交流サイト)で配信する。

 院内代表は「まずは地道に活動を続け、コロナ禍でも対応できる取り組みを考えたい。ここで活動が途絶えさせたくない」と前を向く。

2020年10月22日 無断転載禁止