「鐘馗」手にぐいっと 亀谷窯業が酒杯デザイン

新型コロナウイルス収束の願いを込めて制作した「神楽盃 鐘馗」
 新型コロナウイルス収束の願いを込め、石州瓦製造販売の亀谷窯業(島根県浜田市長沢町)が石見神楽の疫病退治の演目「鐘馗(しょうき)」に登場する神をデザインした、ぐい飲みを制作した。飲食店や宿泊施設といった取引先に無料で配る。

 同社は、瓦製造で培った技術を生かした食器やタイルも作っており、ホテル、飲食店、道の駅など幅広い取引先がある。新型コロナの影響で難局に直面する企業の経営の一助になればと、亀谷典生社長(50)が発案した。

 演目は鐘馗が神が茅(ち)の輪、宝剣により、一切の病をつかさどるという疫神(疫病)を退治する物語。

 演目の内容にあやかり、ぐい飲みは「神楽ぐい飲み 鐘馗」と名付けた。黒と白の2種類でいずれも直径約9センチ、高さ約4センチ。底面にひげをたくわえた神の顔を立体的にかたどった。全て手作りで仕上げ、釉薬をかけずに高温で焼き締めており、独特のざらつきが特徴だ。

 特製の箱に入れ、県内外にある約100カ所の取引先に10月下旬から順次、発送する。器として利用してもらうほか、販売を想定している。取引先以外でも希望者には1個4400円で販売することにしており、需要があれば追加で制作する。収益の一部を神楽団体に寄付することも検討しているという。

 亀谷社長は「コロナ禍が続く中で、何かしたいという思いを形にしたかった。取引先や飲食店のためになればうれしい」と話した。

2020年10月23日 無断転載禁止