豊かに実った「崎みかん」 海士で出荷ピーク

温州ミカンの選果作業をする人たち=島根県海士町崎、旧崎小学校体育館
 隠岐諸島の島根県海士町が特産化を進める「崎みかん」が、出荷の最盛期を迎えている。かつて栽培が盛んだった同町崎地区で、Iターンの男性2人が中心になって畑を再生し、今季は他地区の生産分を含めて10トンの出荷を計画する。艶やかに実った黄赤色の温州ミカンが山盛りになった作業場で、手伝いの人たちが箱詰め作業に追われている。

 島の南端に位置する崎地区はかつて10ヘクタールのミカン畑があり大阪市場にも出荷されたが、生産者の高齢化で生産量が減少。町の再生プロジェクトに応募した北九州市出身の白石宗久さん(51)と雲南市出身の丹後貴視さん(30)が、2013年から林地に変わった場所に畑を開きながら、4ヘクタールで2100本の木を育てる。

 日照量が十分な傾斜地で栽培されるため、酸味と甘みの調和が取れた味覚が特徴で、住民から「昔懐かしいミカンの味がする」と評判。今年は町内や松江市内のスーパーに6トンの「崎みかん」を出荷する。

 作業場には、前日まで収穫されたミカンが山盛りに置かれ、手伝いの人たちがサイズを分けたり、傷がないかを確認したりしながら丁寧に箱詰めした。

 28日には菱浦港(海士町福井)で即売会を開く計画で、丹後さんは「8月以降は天候に恵まれ、糖度は十分」とアピールした。

2020年11月27日 無断転載禁止