旧家の屋敷、活用策募集! 日南 山林王の栄華伝える

日南町観光協会が事業提案コンペで活用策を募っている旧木下家住宅
 たたら製鉄で栄えた鳥取県日南町阿毘縁にある旧木下家住宅の利活用に向け、屋敷を維持管理する町観光協会が、事業提案コンペの公募を始めた。町内外から寄せられたアイデアを基に整備し、2022年度の供用開始を目指す。17日と24日に現地で内覧会を開く協会関係者は「旧家の雰囲気を肌で感じ、知恵を絞って」と協力を求めている。

 木下家は戦国大名・尼子氏の家臣で、1600(慶長5)年に当地で鉄山業に着手した旧家。日野郡内有数の山林王で知られ、開墾や砂鉄採取を手掛けて財をなし、江戸時代には巨費を拠出し鳥取藩財政を支えた。

 屋敷の敷地面積は約3千平方メートル。木造2階建て(一部3階)の母屋には隠し部屋や藩主を向かい入れた離れなどがある。地内には長屋門、みそ・しょうゆ蔵もあり、たたら製鉄を経営する鉄山師として栄華を誇った威風堂々のたたずまいは、見る人を圧倒する。

 築160年を超え、木下家の分家が代々所有していたが、4年前に親族が町に無償譲渡した。

 町は18年、屋敷裏山の杉林を巡る木育拠点「200年の森遊歩道」を整備。屋敷について協会は当初、宿泊施設の方向で検討していたが、新型コロナウイルスの影響で先行きが見通せないと断念し、昨年12月に鳥取大と島根大の研究者で構成するチームを発足させ、屋敷の活用策を募ることにした。

 コンペは小学生から高校生、大学生(高専4.5年、専門学校生、大学院生含む)、一般、プロフェッショナルの各部門で実施。3月15日までに事業のテーマやコンセプトを提出する。賞金総額は100万円。

 山本真也・観光協会事務局長は「既成概念にとらわれず、自由な発想で提案してほしい」と話している。

 問い合わせは、日南町観光協会事務局、電話0859(82)1715。

2021年1月14日 無断転載禁止