予測不能なコロナ空

 三が日の初詣や初売りの人出は例年になく少なかったようだ。コロナ禍で神社も百貨店も密集を防ぐための「分散」を呼び掛けた結果と言えるが、年越し寒波の積雪も、少なからず影響したはずだ。先の3連休も大荒れとなり、参拝や新春セールに行きそびれた人もいたに違いない▼「週末にまた天気にたたられて」という嘆き節は小売店の取材で何度も耳にした。高齢者は天候が崩れると足が重くなりがちで、山陰両県は売り上げへの影響が特に大きいのだ、とも。天気を気に掛けるのは、農業や漁業だけじゃないと気付かされる▼その天気を商売の味方に付けられるとあれば、心強いことこの上ない。人工知能(AI)を使い、気象予報から売れ筋を予測するサービスが食料品やアパレルなどの業界で広がりつつあるという。過去の販売データなどと組み合わせることで需要を的確に捉え、チャンスロス(機会損失)をなくす。予測を基に仕入れや作る量を調整できれば廃棄ロスの削減も可能となる▼ならば異常気象を乗り切る経営の最適解も教えてほしい。両県の企業トップ6人に展望してもらった今年の業界天気図は一部に大雨が交じる荒れ模様となった▼首都圏1都3県を襲った緊急事態宣言という局地的ゲリラ豪雨の積乱雲は、大阪など7府県でも発達し、さらに影響が広がりそうな気配。前例がない事態の連続にAIも当てにできそうにないか。(史)

2021年1月14日 無断転載禁止