出雲市立北陽小5年1組 実感したよ!林業の大切さ

 ぼくたち出雲市立北陽小学校(同市稲岡(いなおか)町)5年1組は、「北陽のよさ受けついできた人たちのために」をテーマに、総合的な学習の時間の中で「林業」について学習してきました。そこで、ぼくたちは林業にたずさわっておられる地元の川跡(かわと)共有山林委員会の濱崎(はまさき)清富(きよとみ)さん(72)と田村誠二(せいじ)さん(65)に話を聞きました。そして、森林は人の命を守る大切なもので、林業はその森林を守る大切な仕事だということが分かりました。でも、近年は林業をする人が減っていることを知って、林業の大切さを広めて、読んだ人に林業を受けついでもらおうと思い、新聞を作ることにしました。

(小田貴理人(きりと)、新宮貫治朗(かんじろう))


クラスしょうかい

 5年1組は児童数31人で、男子16人、女子15人の元気で楽しいクラスです。授業では集中してよく発言し、休み時間は男女関係なく、ドッジボールやサッカー、おにごっこなどをして活発に遊んでいます。

 また、担任の錦織(にしこおり)政人(まさと)先生(30)は、いつも楽しい授業をしてくれます。宿題をわすれることが多いので、わすれないようにみんなで努力しています。

(江角楓奈(かえな)、重岡来幸(ここ)、伊藤隼(はやと)、宮國蒼来(そら))


森林の働き

 水、命、生き物、木材… 生活に欠かせないもの

 森林はわたしたちの生活にどのように活用され、どのような大切な働きをしているか知っていますか。

 森林の木は木材にされ、トイレットペーパーの材料、バイオリン、学校でも使ういすやつくえ、そして出雲ドームにも使われている。このことから、木材は身の回り品の材料にされ、わたしたちの生活に欠かせないものとなっている。

 それに、わたしたちは森林に守られている。森林の木の根が張ることで土砂(どしゃ)災害を防ぐことができ、こう水から身を守ることができる。また、森林が二酸化炭素をすいこんで、地球温暖化(おんだんか)など環境(かんきょう)悪化の進行をおさえる働きもしてくれている。

 「山に生き物がいるのも森林のおかげだ」と、濱崎さんは話されている。

(金山歩生(あゆむ)、黒川一爽(いっそう)、中尾寿希也(じゅきや)、西田龍夢空(りゅうら)、浅津万尋(まひろ)、勝部美心(みこ)、滝尻佑海(ゆう))










川跡共有山林委員会の人たちによる枝条まきの実演を見守る北陽小児童たち
出雲・北山で体験学習

 植え、育て、切り、売る

 林業は苗(なえ)木を植えて育て、その間には下刈(が)り、枝打ち、間伐(かんばつ)、伐採という作業があり、最後に販売(はんばい)という流れで行われている。

 下刈りは根元の雑草を刈る、枝打ちは加工しやすいようにむだな枝を切る、間伐は不要な木を切って間引くことで、いずれも木の成長をよくするために行う大切な作業だ。

 他にも枝条(しじょう)まきや皮はぎ作業がある。枝条まきは、シカの角こすり被害(ひがい)を防ぐため、木の根元部分に打ち落とした枝をロープでまきつける、皮はぎは、伐採した木に虫が付かないように皮をはぎとる作業だ。

木の皮はぎを体験する児童たち
 そんな林業の仕事を知るために昨年11月5日に出雲市の北山で林業体験をし、県東部農林振興(しんこう)センターの職員の方や濱崎さんたちから、皮はぎや枝条まきの仕方などを教わった。他にも木の年輪についてもくわしく教えてもらった。皮はぎでは皮をきれいにはぐこと、枝条まきではロープをうまく木にまくのがむずかしかった。

 また、林業体験に行くときは急な坂道や長い山道を登ったので、とてもつかれた。それだけでもつかれるのに、濱崎さんたちはその上に林業の仕事をしていて「すごいな」と思った。

 私たちは北山で実際に林業体験をし、林業の大切さや大変さ、森林を守ってくれている濱崎さんたちのありがたさを知ることができた。

(伊藤楓(かえで)、曽田るな、園山陽香(はるか)、原優梨香(ゆりか)、目黒彩乃(あやの)、山根綾華(あやか))


クイズ 元気な森はどっち?

 問い

 ここでクイズ。(ア)と(イ)ではどちらが元気な森林でしょう?

(ア)間伐が十分にされておらず昼でも暗い森林
(イ)よく間伐されていて、すみずみまで日光が差し込んだ明るい森林











答え

 正解は(イ)です。元気な森林にするには、間伐や枝打ちで木と木の間を空け、日光が森林のおく深くにとどくようにします。すると、木もよく育ち、明るい森林になります。


シカの角こすりで皮をはがれる被害にあった木(手前)。向こう側は被害にあわないように枝条まきがしてある木
動物被害 シカが最多

 生息数少しずつ減少 北山山地

 全国の森林を保全、管理している林野庁によると、2019年度の野生鳥獣(ちょうじゅう)による森林の被害面積は全国で約5千ヘクタールにもなり、その中でもシカが一番多く、その71%を占(し)めている。

 一方、島根県の調べでは、島根半島の北山山地(6130ヘクタール)に生息するシカの数は、2018年末で428~2212頭、2019年末では356~2186頭と推計(すいけい)され、毎年少しずつ減っている。

 また、19年4~12月に捕獲(ほかく)されたシカの数は、松江市の湖北山地(5287ヘクタール)を加えて679頭で、農林物の被害額は42万4千円だった。(山陰中央新報報道から)

 被害を防ぐ対策(さく)としては電気が通る柵(さく)を設置するが、シカは2メートル近くもジャンプするので、それよりも高い柵が必要となるそうだ。

(大松龍星(りゅうせい)、伊藤巧武(たくむ)、白根陽真(はるま)、大倉佑斗(ゆうと))


教室で濱崎さん(左)と田村さん(右)から林業についての話や思いを熱心に聴く北陽小児童たち
「きれいな山と森林守りたい」

 川跡共有山林委員会・濱崎さんら 児童たちに思い伝える

 川跡共有山林委員会の濱崎さんたちが林業をしてうれしかったことは、「きれいな山ですね」と言われることや、みんなに林業について教えて興味を持ってもらえること、と話された。

 また、昔は川の堤防(ていぼう)が切れたら、北山の木などで補強(ほきょう)して人の命を守ることができたこともうれしかった、と話されていた。

 このほか、林業をしてよかったことは、「春はタケノコ、秋はクリやシイタケなどが採れ、冬は北山の竹や木材を使って門松(かどまつ)やとんどさんができること」だという。

 しかし、濱崎さんは「林業をやめたいが、やめられない」とも話された。理由は二つあり、一つ目は林業を受けついでくれる人がいなくて、安心してやめられない、二つ目は、子どものころから森林にふれてきたので、「これからも守っていきたい」という思いがあるからだそうだ。

 田村さんやいっしょに林業をしている人たちも同じように「森林を守りたい」と言っておられた。

 森林は人や動物を守ったり支えたり、私たちの生活に必要で大事な資源(しげん)でもあるので、読者のみなさんにももっと森林や林業に関心をもってほしいと思う。

(高野優愛(ゆあ)、吉田悠眞(ゆうま)、山崎款太(かんた)、柳樂(なぎら)龍空(りく)、米原大晴(たいせい))


編集後記

 ぼくたち5年1組は、この新聞作りを通していろいろなことを学びました。この学習ができたのは川跡共有山林委員会の濱崎さん、田村さん、県東部農林振興センターの職員の方、山陰中央新報社の方など、たくさんの方々のおかげです。林業体験などをクラスのみんなで協力してできてよかったです。この総合的な学習の時間で学んだことを、今後の学習に生かしていきたいです。そして、大切な林業を山陰の方々にこれからも受けついでいってもらいたいと思いました。(小田貴理人、新宮貫治朗)

2021年1月25日 無断転載禁止

こども新聞