きらめく星 節分

節分のころの午後7時30分、山陰での星の見え方
冬と春の境目 楽しめる星空

 今年の節分(せつぶん)は2月3日ではなく、124年ぶりに2月2日となります。節分とは季節の分かれ目という意味です。翌日(よくじつ)の3日が立春(りっしゅん)、つまり春の始まりです。もともとは、ほかの季節の始まりである立夏、立秋(りっしゅう)、立冬(りっとう)の前日も節分といいましたが、今は特に冬から春への変わり目を節分と呼(よ)んでいます。

 節分には、春を迎(むか)えるにあたってのさまざまな行事があります。豆をまくのは、病気や災難(さいなん)を鬼(おに)になぞらえ、それを追い払(はら)うためです。山陰(さんいん)の西部では、大きなものを食べると縁(えん)起(ぎ)がいいとされることから、クジラを食べる風習もあります。

 では、まだまだ寒いこのころに、なぜ季節を区切るのでしょうか。それには太陽を基(き)準(じゅん)にした考え方があります。

 毎年12月22日ごろが冬(とう)至(じ)で、この日は太陽が南に来たときの高さが一年で一番低く、また昼間が一年で最も短くなります。3月20日ごろの春(しゅん)分(ぶん)では、太陽は空の中ほどの高さに昇(のぼ)るようになり、昼と夜の長さが同じになります。

 そこで、冬至を冬の真ん中、春分を春の真ん中とし、その中間を冬と春の境(さかい)目(め)にしました。これが節分です。暦(こよみ)の上での季節の分け方は、気温ではなく、太陽の高さや昼夜の長さに基(もと)づいているのです。

 実際(じっさい)には節分や立春のころは、よく雪も降(ふ)るほどの寒さです。また、オリオン座(ざ)や冬の大(だい)三角(さんかく)といった冬を代表する星々が見やすいのもこの時期で、晴れた夜にはきらびやかな星空が楽しめます。ただ、山陰で日(ひ)暮(ぐ)れ後に空が真っ暗になるのは、12月ごろにくらべて約40分遅(おそ)い午後7時すぎとなっていて、そのように夜が短くなっていくところに春の訪(おとず)れが感じられます。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2021年1月27日 無断転載禁止

こども新聞