島根産デニムで新ブランド 「Izumo DENIM」

「Izumo DENIM」のデニムスーツを囲む(左から)鈴木健暁マネジャー、和田紀幸代表、三上伸二店長=松江市上乃木2丁目、ヨシカネ服装
 松江市内のテーラー3店が島根県奥出雲町の人気ご当地ジーンズメーカーの倒産を受け、同じ雲南市産デニム生地を生かしたスーツやジージャンのブランド化に共同で乗り出した。芽生えたデニム製品発信の機運を絶やさず「Izumo DENIM(出雲デニム)」と銘打ち、島根の名物として育てる。3店以外の事業者の参画にも期待する。

 3店はヨシカネ服装(松江市上乃木2丁目)とエフワンアズ(同市学園1丁目)、フロムフォーティー(同市上乃木4丁目)。いずれも有名ブランド「リーバイス」公認の縫製業・木次ソーイングセンター(雲南市木次町山方)製のデニム生地を使い、スーツやジージャンを商品化している。

 ご当地ジーンズ「オロチジーンズ」は、TeD(テッド)ファクトリー(奥出雲町亀嵩)が10年以上前から製造していた。同社は世界的なジーンズメーカーの製品加工を手掛け、オリジナルのオロチジーンズも売り出して耳目を集めた。しかし、廉価品の台頭で経営が悪化し、2020年3月に倒産。直営店や百貨店に並んでいたジーンズも姿を消した。

 「地元の世界的な技術で作られた商品が消えていくのはもったいない」と立ち上がったのが、ヨシカネ服装の鈴木健暁マネジャー(42)。TeDファクトリーとは、かつて合同でデニムスーツを開発した仲でもあり、スーツ目当てに北海道から客が訪れるなど人気を目の当たりにしていただけに、デニム製品発信への思いは強かった。

 そこで、オロチジーンズと同じデニム生地を使った商品のブランド創設を思い立ち、かねて、合同での商品開発を考えていたエフワンアズやフロムフォーティーに連携を持ち掛けた。

 テーラー3店は、木次ソーイングセンターの賛同を得て同じデニム生地を仕入れる。3店を通じて提供する同じ生地を使えば、他の事業者でも「Izumo DENIM」と銘打ち商品開発できる。エフワンアズの三上伸二店長(57)は「今回を機に、スーツの良さをいま一度知ってもらいたい」と話し、フロムフォーティーの和田紀幸代表(51)は「県全体におしゃれが広がり、全国に知れ渡ればいい」と期待した。

2021年2月22日 無断転載禁止