庁舎建設停止求め提訴 松江市役所建て替え事業

 松江市役所本庁舎(松江市末次町)の現地建て替え事業に関し、約150億円の事業費が妥当性を欠くとして、市民団体の代表2人が22日、松浦正敬市長を相手取り、公金支出や契約締結の執行停止を求める住民訴訟を松江地裁に起こした。

 訴えを起こしたのは市民団体「松江を考える会」の古志勝俊代表世話人と錦織伸行代表世話人。同じ趣旨の住民監査請求を、市監査委員が棄却したことを受けて提訴した。

 訴状によると、移転新築との具体的な比較検討がされないまま、現地建て替えを決めた点を問題視し、事業費が当初見込み額から30億円増えた理由も不透明だと主張。「当該整備計画や予算は、社会観念上著しく妥当を欠く」と訴えた。支出した場合は、松浦市長が支出額や執行停止に伴う債務の総額を負担することを求めた。

 古志代表世話人は「議論が不十分なままで現地建て替えが決まったと言わざるを得ない。市民感覚として納得できない点をしっかり訴える」と述べた。

 提訴について、松江市の幹部は「何もコメントできない」としている。

 市は3月8日に1期工事に着手し、2027年春の事業完了を目指す。新庁舎は25年秋の完成を見込む。

2021年2月23日 無断転載禁止